書名:
たわいなさの考古学 コンディヤックを読む
      Jacques Derrida, L’Archéologie du frivole, Galilée, 1990

著者:ジャック・デリダ
訳者:飯野和夫

定価:2520円 (本体価格2400円+税120円)
サイズ:四六判上製 
226ページ 刊行日2006年7月 
ISBN4-409-03072-8(専門書/現代思想)

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目次

1 二次的な第一のもの――メタフィジーク/2 天才の事後修正/3 想像――概念の代役、力の話/4 傍注または着目――浮遊する二頁/5 『人間知識起源論』への序論――たわいなさそれ自体

 訳注/ 訳者あとがき


著者・内容紹介

飯野和夫 いいの・かずお
1951年生まれ。パリ第一大学哲学研究系博士課程修了(哲学史)。名古屋大学大学院国際言語文化研究科助教授。近代フランス思想、とりわけ十八世紀感覚論。訳書に、ジャック・ベールシュトルド他編『十八世紀の恐怖』(共訳,法政大学出版局)。論文に"La Palingénésie et la liberté de l'homme chez Charles Bonnet" (パリ第一大学博士論文)など。


リダの初期代表作であるルソー論『グラマトロジーについて』と対をなす「双子の書物」

『グラマトロジーについて』でのルソー『言語起源論』につづき、18世紀フランス哲学の雄コンディヤックを論じたデリダ初期の論文。当初、コンディヤック全集版『人間知識起源論』への序論として刊行された。コンディヤックは人間の精神活動の根本にある関心をルソーと共有しながら、異なるアプローチで論じた。コンディヤックによれば、人間の知的能力が生み出す「観念の新しい連関」こそ、新しい学問の発見だという。デリダは、「天才」がなすその過程に、ときとして「たわいなさ」として現れる記号のずれや逸脱を認め、『グラマトロジー』で提示した自らの諸概念を発展させていく。デリダの初期代表作であるルソー論『グラマトロジーについて』と対をなす「双子の書物」と位置づけることができる。


 

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