書名:高 山 岩 男 京都学派哲学の基礎的研究

著者:花澤秀文

サイズ:A5判上製 442ページ 本体価格3800円
ISBN4-409-04042−1 (専門/日本思想)

《目次》
序章   高山岩男とは その人と学問
第一章 哲学的魂の出発 修学時代 その一 [山形時代]/第二章 哲学的精神の探求 修学時代 そのニ [京都時代] /第三章 文化類型学の方法 大学卒業と第三高等学校講師の時代/第四章 哲学的人間学の立場 京都帝国大学講師の時代 /第五章 世界史の哲学の理念 京都帝国大学助教授の時代/第六章 戦争と哲学者 その一  世界史的立場と日本の課題 /第七章 戦争と哲学者 そのニ 知識人の政治参加と思想戦研究/第八章 東西精神史の内面的連関 京都帝国大学教授の時代 /第九章 場所的論理と呼応の原理 浜名湖隠棲の時代/第十章 道徳哲学と宗教哲学 神奈川大学教授の時代 /第十一章 政治哲学と社会哲学 日本大学教授の時代 その一/第十二章 哲学体系の再構築へ 日本大学教授の時代 そのニ /第十三章 文明哲学と教育哲学 東海大学教授の時代/第十四章 遍歴の道即唯一貫の道 秋田経済法科大学学長の時代と最晩年
 註/付録一 年譜/付録ニ 著作目録/付録三 資料(家系図・師友関係・体系一覧)/あとがき/初出一覧/人名索引

《内容》
 
近代の理性信仰と対決した哲学者・高山岩男(1905−1993)の生涯を貫いた「哲学的魂」遍歴の軌跡と、その際立った「哲学体系」の全体像をここに解明した労作。

本の主題〈高山岩男〉とは
 哲学者。1905年山形市生まれ。京都大学哲学科に入学。在学中、西田幾多郎、波多野精一、田辺元、和辻哲郎らに学ぶ。卒業後、西田幾多郎の推輓で第三高等学校講師、京都大学文学部助教授、教授歴任。
 戦前・戦中に、著書『哲学的人間学』『世界史の哲学』などで近代の理性信仰と対決。「近代の超克」は知識人・学生に大きな反響を巻き起こした。戦後、神奈川大学、日本大学、東海大学教授、秋田経済法科大学学長を歴任。文学博士。主著に、『場所的論理と呼応の原理』、『哲学とは何か』、『教育哲学』など。
 歴史、社会、倫理、政治、文明、および教育など、広い視野と深い知見から「現実」そのものを哲学の対象として究明した。併せて生涯を通して、自分の哲学的論理と壮大な体系哲学の構築に努めた。1993年没。

花澤秀文 (はなざわ ひでふみ)

1949年 岡山県に生まれる。
1972年 日本大学法学部卒業 1985年 兵庫教育大学大学院修士課程修了
現 在  岡山県立西大寺高等学校教諭。兼ねて、岡山大学大学院文化科学研究科博士課程在学
専 攻  近代日本倫理思想史、政治哲学
主な論文
      「高山岩男の人と哲学体系」(『比較思想学研究』第30号 比較思想学会 1994年)
      他多数
編集・解説
      『西田哲学とは何か』(高山岩男著 燈影社 1988年)
      『京都哲学の回想』(高山岩男著 燈影社 1995年)
      『世界史の哲学』(高山岩男 こぶし書房 1999年) 

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