私の思想遍歴
サルトルとともに

小西忠彦著    海老坂武序文

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四六判 上製 252頁 本体価格2000円 2001年2月23日刊行予定
                     ISBN4-409-04052-9≪一般・教養/思想≫

≪目次≫
序文 
(海老坂 武)
サルトルとフーリエ―
私の思想履歴書 J−P・サルトルのパリ「日本館」来訪より今日
J−P・サルトル『存在と無』考:「無益な受難」と「負けるが勝ち」/方法の問題 または 理解するということ/現象の存在の特徴について
学会報告 J−P・サルトル『存在と無』考:
反射−反射するもの Refle-reflétant の構造の理解について
学会報告 『存在と無』と『嘔吐』における存在現象について:
マロニエの樹の根の[存在の]ヴィジョンについての一説明
J−P・サルトル『聖ジュネ』における「負けるが勝ち」考序説
ある幻覚、とJ−P・サルトル『想像力の問題』

註/小西忠彦のこと(八鍬瑞子)/あとがき(小西敦子)/著者略歴

≪著者、内容紹介≫

               ★  ☆  ★  ☆  ★

「人間とは無益な受難である」から「負けるが勝ち」へ――すなわち、理想の到達不可能という認識からそれにもかかわらず人生に意義を与える人間の生き方、実践への移行はどうやって成り立ちうるか、著者はこのテーマ一本にしぼり大著『存在と無』の広大な森に分け入って考察を展開した。本書に収めた紀要論文と学会報告は、サルトルに心を奪われ、サルトル世界を自らの思想遍歴の核に据えた、一時代のサルトリアンの熱気が伝わってくる。「サルトルとフーリエ」「J-P・サルトル『存在と無』考」「『存在と無』と『嘔吐』における存在現象について」「『聖ジュネ』における「負けるが勝ち」考序説」「ある幻覚と『想像力の問題』」など。
著者は1943年生まれ、東京大学仏文科卒。明治学院大学、学習院大学、東洋大学、宮城教育大学でフランス語・フランス文学の教鞭をとる。1998年没。

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