書名:〈呼びかけ〉の経験 サルトルのモラル論 著者:澤田直 価格:2600円 |
目次 |
はじめに
T 文学と哲学をつなぐもの U モラルとエクリチエール V 『嘔吐』を読む 註/付録 サルトル研究のための新資料/あとがき/参考文献 |
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澤田 直 さわだ なお サルトルは逆説的な思想家であるといわれる。なかでも最大のパラドックスは、サルトルの与えた影響がアンガジュマンという「実践」の思想であったにもかかわらず、その基底にあるモラルに関する理論的著作を完成することができなかったことだ。本書は、死後刊行されたテクスト群の読解をとおして、サルトル思想を貫通するモラル論を、その核心である〈呼びかけ〉の問題として描きだす。この〈呼びかけ〉は、サルトルからの〈呼びかけ〉が何であったのかを意味するとともに、サルトルの〈呼びかけ〉への著者からの応答でもある。まったく新たなサルトル・イメージを提示する。 |