書名:カルチュラル・ターン 文化の政治学へ

著者:吉見俊哉

価格:2700円
サイズ:四六判上製 
380ページ 刊行日2003年5月 
ISBN4-409-04059-6 (専門・教養/現代思想)

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目次
序章 カルチュラル・ターン、文化の政治学へ

T カルチュラル・スタディーズとは何か
岐路に立つカルチュラル・スタディーズ/経験としての文化 言語としての文化/都市エスノグラフィーからサブカルチャー研究へ./カルチュラル・スタディーズとグラムシの対話

U グローバル化の文化地政学
グローバル化と脱−配置(ディス ロケート)される空間/グローバル化のなかの文化と権力/廃墟の市場、あるいは文化都市の崩壊/デザイン、あるいは感覚の政治学

V メディア天皇制とナショナリズム
メディア天皇制とカルチュラル・スタディーズの射程/雑誌メディアとナショナリズムの消費/女性国際戦犯法廷とナショナル・メディアの沈黙/ナショナリズムとスポーツの政治/幻の東京オリンピックをめぐって

W 変容するメディアと文化的公共圏
読書の崩壊と文化的公共圏/メディア・リテラシーと文化の批判的実践/メディア研究、あるいはパブリックな知のために

あとがき/初出一覧


著者・内容紹介

吉見俊哉 よしみ しゅんや
1957年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。専攻は、社会学、カルチュラル・スタディーズ。
現在、東京大学社会情報研究所教投。 
著書:『都市のドラマトゥルギー』(弘文堂、1987年)、『博覧会の政治学』(中公新書、1992年)、『メディア時代の文化社会学』(新曜社、1994年)、『「声」の資本主義』(講談社選書メチエ、1995年)、『リアリティ・トランジット』(紀伊国屋、1996年)、『メディアとしての電話』(弘文堂、共著、1992年)、『都市の空間 都市の身体』(勁草書房、編著、1996年)、『カルチュラル・スタディーズとの対話』(新曜社、共編著、1999年)『メディア・スタディーズ』(せりか書房、編著、2000年)、『内破する知』(東京大学出版会、共著、2000年)、『グローバル化の遠近法』(岩波書店、共著、2001年)など。


既存の社会理論を解体する、新しいまなざしと越境的な「知」の総合

著者はこれまで、日常の文化実践についての批判的理解の方法として、文学研究と社会学、人類学、歴史学、マスコミ論、美術史などを横断する批判的知=「カルチュラル・スタディーズ」を開示してきたが、本書では,このような言語論的・解釈学的転回を受けながら、現代の社会理論のなかに浮上してきた「文化」への新しいまなざし=「カルチュラル・ターン」を追求している。ここで論じられるテーマは、マスメディアの送り手と受け手、消費文化、都市空間とサブカルチャー、メディア・リテラシー、グローバル化とメディア・ナショナリズム、広告や映像の中の人種やジェンダー,アイデンティティの文化政治学など多岐にわたる。岩波版「思考のフロンティア」シリーズで名著『カルチュラル・スタディーズ』を執筆した著者の、久々の現代社会の文化理論についての総合的分析。


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