書名:サッカーの詩学と政治学 編者:有元 健/小笠原博毅 定価:2100円
(本体価格2000円+税100円) |
目次 |
序章 サッカーの詩学と政治学 有元 健 第T部 サッカーと文化的アイデンティティの接合 第U部 サッカーと脱植民地化 第V部 サッカーとメディア表象 終章 サッカーの詩学と政治学に向けて 小笠原博毅 索引/執筆者略歴 |
編者・内容紹介 |
有元 健 ありもと たけし
北九州市生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス校社会学部博士課程在学中。カルチュラル・スタディーズ、身体文化論。
著書:『オリンピック・スタディーズ――複数の経験、複数の政治』(共著、せりか書房、2004)、『文化の実践・文化の研究――増殖するカルチュラル・スタディーズ』(共著、せりか書房、2004)、『W杯サッカーの熱狂と遺産――2002年日韓ワールドカップを巡って』(共著、世界思想社、2003)など。
小笠原博毅 おがさわら ひろき
ロンドン大学ゴールドスミス校社会学部博士課程修了。社会学博士。神戸大学国際文化学部助教授。社会学、カルチュラル・スタディーズ。
著書:『オリンピック・スタディーズ――複数の経験、複数の政治』(共著、せりか書房、2004)、『1968』(共著、作品社、2004)、『W杯サッカーの熱狂と遺産――2002年日韓ワールドカップを巡って』(共著、世界思想社、2003)など。
詩的なものは政治的だ。
サッカーは単に人びとの熱狂という単一的な経験を生み出すのではない。歴史の中で、ヨーロッパ、アフリカ、アジアなどそれぞれの場所において人との文化的アイデンティティの構築や、植民地/被植民地的構造と結びついてきた。プレーの芸術性や身体の美学を見出したり、あるいはナショナリズムが導く紛争の悲劇にサッカーを閉じ込めたりするのではなく、サッカーをめぐる人びとの具体的な経験を、その社会の政治的な文脈との交渉関係に位置づけ、彼らの実践がそうした権力関係の只中を両義的に横断していることを読み解いていく。