|
書名:トールキン神話の世界 著者:
赤井敏夫 |
目次 |
略号表
序論 トールキン批評の変遷
第1部 方法論
第1章 『樹と木の葉』における〈準創造〉の概念
第2章 作品成立史から見た準創造の作用 1.「密やかな悪徳」と神話創造 2.人口言語と初期神話の成立 3.中期ヌーメノル伝説―放棄されたいくつかの構想4.『ホビット』と指輪三部作――新しい神話解釈 5.準創造的方法論の問題
第2部 神話学
第1章 『シルマリリオン』の書誌学
第2章 『シルマリリオン』のシンボリズム 1.神統譜と創世神話 2.神話から英雄叙事詩へ 3.『シルマリリオン』における終末論の欠如
第3部 解釈学
第1章 中期以降の作品に見る〈不死性〉の問題
第2章 指輪と物語
第3章 ゴルムの変貌―『ホビット』第2版改訂に関して
第4章 サムワイズ親方の知ったこと
著者紹介 |
赤井敏夫(あかい・としお)/
1957年、京都市生まれ。1979年、関西学院大学文学部英文科卒業。1981年、関西学院大学大学院文学部研究科修了。英国近代文化論研究専攻。現在、神戸学院大学人文学部教授。著書に、『世紀末は動く、ヨーロッパ十九世紀転換期の生の諸相』(共著、松籟社、1995年)『近・現代的想像力に見られるアイルランド気質』(共著、渓水社、2000年)『ユダヤ教思想における悪』(共著、晃洋書房、2004年)主な訳書にテオドール・シュベンク『カオスの自然学』(工作舎、1986年)、ロバート・グレイヴス『この私、クラウディウス』(共訳、みすず書房、2001年)などがある。
内容紹介 |
指輪三部作の舞台となる壮大な物語世界を構築したトールキン。しかしその物語世界も、彼が生涯をかけて創造した神話的宇宙の一部に過ぎなかった!最初期稿から草稿の変遷を綿密に考証することで、トールキン神話成立の軌跡をたどる。