書名:
運命の猫

著者:アニー・デュペレ
訳者:藪崎利美

価格:2200円
サイズ:四六判並製 242
ページ 刊行日2002年1月 
ISBN4-409-14052‐3 (一般/海外文学・エッセー)

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著者、訳者・内容紹介

著者:アニー・デュペレ
1947年フランスのノルマンディー地方ルーアン生れ。8歳で両親を不慮の事故で失い、記憶喪失に陥る。
17歳でパリ国立高等演劇学校入学。ゴダールやアラン・レネ監督の作品など40本近い映画に出演。またジャン・ルイ・バローと共演の舞台、テレビその他、深刻な芝居から喜劇、ミュージカルまで守備範囲の広い実力派女優として知られている。一方、作家として活躍。映画のシナリオのほか、小説『アドミロワール』、『マザランの鼻』、自伝『黒いヴェール』(北代美和子訳、文藝春秋社、1996)、『あなたにお手紙を』などがある。

訳者:藪崎利美 やぶさ きとしみ
1943年徳島県生れ。1996年大阪外国語大学フランス語学科卒。1967〜68年パリ大学ソルボンヌ文学部教師養成所 (IPFE) 現代フランス文学コース留学。1974〜75年パリ大学同養成所、1977〜78年ニューヨーク・コロンビア大学文学部にて外国語教授法を学ぶ。現在、翻訳のかたわら仏語・英語教育にたずさわっている。訳書:
F・アンブレ『夜明けの散策』(人文書院、1997)


八歳のとある日曜日の朝、事故で両親を一挙に亡くす。この悲劇的体験は、少女の心に記憶喪失という途方もなく大きな傷痕を残した。成長して、いまや実力派の舞台女優として世間に認められながら、深いトラウマに苦しむ著者のもとに、或る日偶然あらわれた一匹の猫。その猫は、いつのまにか彼女のそばを離れなくなる。そして互いに黙って相手を受け容れ、芽生える友情。最初の猫の死、さらにもう一匹の猫との運命的な出遭い。そして数年後、奇跡がおこる。失われた記憶が、猫のしなやかな自然体の生き方に触れ、深い闇の底から徐々に蘇ってくる。猫とのかけがえのない友情を、ユーモアたっぷりに描きながら、心の苦しみを乗り越えていく感動の癒し物語。著者はフランスの女優。シナリオ、小説・エッセイなど多数。


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