はじめに 横山幸三
序 文 長岡真吾 第一部 英語が築いた〈国)――ナショナリズム/植民地主義
二〇世妃初頭の多文化/多民族社会:ジエイムズのアメリカの風景』再読 別府恵子 / 帝国主義の公母(パブリック・マザー):一九世紀アメリカの女性、地理書、コロニアリズム 竹内悦子
/アイダ・B・ウエルズ:トランスナショナルな視座から キヤロリン・L・カーチャー(宮本陽一郎訳)/
一八六一年頃のウィリアム・ウェルズ・ブラウン:ハイチ、『ミラルダ』、カナダ、南北戦争 ロバート・S・レヴイン(鋲村英樹訳)/処女女王の嘆き(The
Wonder of the Virgin Queen):初期ヴァージニア植民地言説をとおして 浜名恵美/ベン・オクリとポストコロニアリズム 大熊昭信
/オーストラリアSF史序説 巽 孝之
第二部 英語で造られた〈私〉――アイデンティティ/記憶
サルマン・ルシュデイと英語 大熊 栄 /ブラック・マリアはだれのために語っているのか:『西インド諸島の奴隷メアリ・プリンス自身によって語られた身の上話」 田中元子/
波の舌:ヴァージニア・ウルフの『波』 対馬美千子/ 記憶の旅・記憶の場:メアリ・エディス・ダラムのバルカン 山口恵理子
/カズオ・イシグロの中の小津安二郎の日本:カズオ・イシグロ『わたしたちが孤児だったころ』 坂口明徳
/アメリカ文学における人種としての白人性:アイルランド人の白人化――メアリー・ゴードン『海の向こう側』をとおして パトリシア・キーフ・デーソ(飯村秀樹訳)/
「敵の言語」とインデイアン作家:モマディ、シルコウ、アレクシー 長岡真吾
第三部 英語で語られる〈他者)――文化翻訳/エグゾティシズム
インデイアン/インド/インデイーズ:『夏の夜の夢』と『ブル島四部作』における異種混淆の政治学 本橋哲也
/異国趣味(エグゾティズム)彼方へ:T・S・ストリプリングと熱帯アメリカ 余田真也
/父の娘たち 批判的写実主義による家父長制の考察:ジェイン・オースティンの「傲慢と偏見」と朴婉緒の「よろめく午後』 ユミ・パク(金 秀珍訳)
/反帝国主義者になったレナード・ウルフ:『ジャングルの中の部落』を中心に 岡谷慶子
/ニュージーランド辺填を語る植民地文学:キャサリン・マンスフィールドの「小屋の女」 腹部千代子 /
ガゼルに育てられる:クィア・ボーイと野生児物語 ケネス・B・キッド(長岡真吾・一谷智子訳)/内なる異邦人の目:ティモシーモウの文学世界 横山幸三
あとがき:竹内悦子/人名索引/筆者紹介 |