書名:
平家物語への旅

著者:西田直敏
 

価格:1800円
サイズ:四六判並製 214
ページ 刊行日2001年10月 
ISBN4-409-16081-8

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目次
日本人に親しまれた平家物語平家物語と女人往生――祇王、仏御前、小宰相鹿が谷謀議の破綻――俊寛の悲劇橋合戦――高倉宮、源頼政の挙兵黒田節と平家物語――嵯峨の月と旧都の月奈良炎上と平重衡の運命平清盛の死――堕地獄の苦しみ老武者の執念、斎藤別当実盛平家一門都落ちの人間模様木曽義仲と源頼朝の戦い――佐々木高綱と梶原源太、宇治川の先陣争い木曽義仲の最後一の谷の合戦/囚(とら)われ人・重衡の関東下向と維盛の熊野逃避行源義経の屋島奇襲源平最後の決戦、壇の浦平宗盛・重衡の処刑と時忠の流罪義経の逃避行と英雄伝説文覚の生涯と六代平家物語の終わり方――潅頂の巻と建礼門院の極楽往生平家落人伝説の里

 付・平家物語はどのようにして読まれてきたか
 主要登場人物/平家物語略年表/あとがき


著者・内容紹介

西田直敏 にしだ なおとし

1931年生れ。1956年東京大学大学院(国語国文学)博士課程修了。1955年博士(文学)。北海道大学文学部教授を経て、甲南女子大学文学部教授。
著書:『平家物語の文体論的研究』(明治書院)、『平家物語の国語学的研究』(和泉書院)、『「自敬表現」の歴史的研究』(和泉書院)、『日本人の敬語生活史』(翰林書店)ほか。


本書は題名通り、一風変った「平家」である。「平家」の底流になっている「諸行無常、盛者必衰」の思想は、文学、平曲、能、狂言、歌舞伎、人形浄瑠璃、錦画、児童読物などの作品に現れ、日本人の人生観・宗教観や美意識、道徳に大きな影響を与えてきた。研究書、注釈書、エッセイなど、「平家」についての出版物は挙げればきりがない。物語に登場する源平の多彩な人物に関係する土地も数多い。「平家物語」はまさに、偉大な国民文学として愛されてきたのである。著者は専門の国文学・国語学の該博な教養をフルに本書に注ぎ、ストーリーを簡潔に追いながら、「平家」がもっているこれらの豊穣な世界を読者に提供する。さらに、宇治川や壇ノ浦、能登の時国家など日本中の「平家」ゆかりの地を訪れ、日本人が平家をどのように受けとめ、今どのように地元に根づいているかを考察する。本書を手に、平家の土地を訪ね、平家の醍醐味を楽しもう。
コンパクトで味わい深い「平家物語の世界」への招待。講座や読書会のテキストに最適。写真多数。


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