書名:
朝寝の荷風

著者:持田叙子

定価:2415円 (本体価格2300円+税115円)
サイズ:四六判上製 
244ページ 刊行日2005年5月 
ISBN4-409-16088-5 (教養書/文学評論)

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目次
米のご飯はハハの敵/一緒にレストランへ/デパートと荷風/百合の花咲くそこは――荷風の少女憧憬/小径、花園、荷風/夏の花、夏の孤独/白薔薇の季節に/朝寝の荷風/燈火繚乱/涙の東京./ネギをさげて、高らかに自由を/薔薇色のエゴイズム――或る荷風ファン

あとがき


著者・内容紹介

持田 叙子 もちだ のぶこ
1959年東京生まれ。1983年、慶應義塾大学大学院修士課程終了。1993年國學院大学大学院博士課程単位習得退学。現在、青山学院女子短期大学 ・國學院大学兼任講師。専攻、日本近代文学。1995年より2000年まで『折口信夫全集』(中央公論社)の編集にたずさわる。
著書に『折口信夫 独身漂流』(人文書院、1999年 在庫僅少)
主論文 「“紀行文の時代”と近代小説の生成」(『國學院雑誌』)、「餓鬼の思想」(『日本近代文学』1995,10)他 


フェミニン・荷風──かつてない女性の視点による新しい作家

抑圧的な明治エリートの父親、その父親に痛々しく仕えた母。ご飯や味噌汁のにおいをかぐだけで何の楽しみもなくやつれ死んだ母の哀しみを思い出してしまう主人公、あるいはショコラの香りにつつまれて、パリの雑誌に手をのばしながら正月元旦にいぎたなく朝寝をむさぼる荷風の自画像──作品のそこかしこに見られる荷風の女性性に注目し、独身者として個を貫く生き方に大いなる共感を抱く現代女性の思いが横溢した傑作評論。


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