書名:クラスに悩む子どもたち 新しい学校作りに向けて 著者: 木之下隆夫/菅 佐和子編 定価:1995円(本体価格1900円+税95円) |
目次 |
はじめに――今なぜ「クラス」なのか ?
T 「クラス・学級・学校」の子どもたち
U 教師からみた「クラス・学校・教室」
V 歴史の中の「クラス・学級・学校」 W 小説・映画の中の「クラス・学級・教室」 加藤寿美子・那須田律子・山野ふじこ おわりに――新しい学校作りに向けて |
著者・内容紹介 |
木之下隆夫 きのした たかお
1952年生まれ。愛知学院大学大学院修士課程修了。愛知大学文学部助教授。心理相談室キノシタ主宰。文学修士臨床心理士。
主著:『看護に生かす臨床心理学』(共著、朱鷺書房、2000)、『学校現場に役立つ臨床心理学』(編著、日本評論社、2001)
菅 佐和子 すが さわこ
1949年生まれ。京都大学大学院修士課程修了。京都大学医学部保健学科教授。教育学博士。臨床心理士。教職と並行してカウンセラーとしての活動を続けている。
主著:『教師がとりくむ不登校』(編著、人文書院、1997)、『学校現場に役立つ臨床心理学』(編著、日本評論社、2001)など
不登校の問題を、学校の現場からまた歴史的視点から、根本的に問い直す画期的論集
長年にわたり不登校の問題に取り組んできた編者らが辿りついた最後の疑問。学校の「クラス」とは、いったい何なのか?
子どもたちの生活の大半を占める「教室」での出来事、「クラス」の仲間と遊んだり、「学級」全体で活動したり、それは大きな充実感と高揚、楽しみを与える晴れ舞台である。一方、そこにはかりしれぬ苦しみと恐怖を抱く者がいる。不登校の原因の第一は「クラス」にあるといってもよい。カウンセリングの現場から、悩む子どもたちの事例を、心の成長を追うように小・中・高校それぞれを紹介。教師からは、子どもたちと真摯に向かい合おうとしながらも、揺れ動く心のうちを明らかにする貴重な声が届けられた。また、そもそも現在の「学級」の姿をもたらしたのは何だったのか、その意義と問題を、近代学校システムの成立までさかのぼって、わかりやすく論じている。