書名:他者との出会いを仕掛ける授業 傷つくことからひらかれる 著者:島田博司 定価:1890円
(本体価格1800円+税90円) |
目次 |
はじめに
〈自分試し〉と〈自分さらし〉/自分史エッセイをつくろう/過去を掘り起こす〈自分さらし〉/キヤラの苦しみ 素の自分はどこに?/痛みを力に 傷つくことだつて重要/〈自分飾り〉からの脱出/必要な父性原理 大ナタだってふるいます/はじまりは、自分から/他者へひらかれる「できない」から「できるかもしれない」へ
おわりに
あとがき・参考文献
著者・内容紹介 |
島田博司 しまだ・ひろし
1959年生まれ。1986年広島大学大学院教育学研究科博士課程修了。広島大学、武庫川女子大学を経て、1998年より甲南女子大学人間科学部助教授。現在同教授、同数育研究センター所長。専門は教育社会学、臨床教育学。
著書:「私語の誘惑と人間関係』(六甲出版)、『大学授業の生態誌』『私語への教育指導』『メール私語の登場』(いずれも玉川大学出版局)他、多数。
自分がまっとうに傷つくことからはじめて他者ともふれあえる!一見無気力で、どうしようもない(?)、いまどきの学生を社会へつなぐ教師の具体的な取り組みを紹介
ラクに楽しく要領よく生きたい、表面は人を傷つけたくないといいつつ自分だけは傷つきたくない、他人とかかわるなんてメンドー、こんな私に自信もない…こんな学生たちが増えてきた。また、「わからない」「やだ!」「むかつく」「ビミョー」「でも」「だって」こんな言葉ばかりを連発して他者とのコミュニケーションをさける学生たち。つい「いまどきの若者は」と言いたくなってしまう。しかし、現場の先生はそんなふうに切り捨ててしまうこともできない。本書はそんな学生のありのままの姿を見つめてきた、現場からのリポートである。若者を「他者にひらかせる」授業の仕掛けをどのように作っていけばよいのか?実践のなかからは「いまどきの若者は」と一概にはいえない一生懸命な学生たちの一面がみえてくる。<自分試し>や<自分さらし>をしながら他者とふれあい、一回り成長していく若者たちの姿が、「自分史エッセイづくり」、ちょっとしたゲーム感覚の「幸せのレシピづくり」などユニークな実践とともに報告される。講演会、各種メディアで話題になってきた著者の教育実践の待望の単行本化。