《内容》
ダライ・ラマ十四世とドイツのカトリック女性作家ルイーゼ・リンザーの二人が、「慈悲こそ平和への道」という思想のもとに交流した貴重な記録。対話は国際平和大学設立に際し聖地ダラムサラにおいて行なわれたが、7日間にわたるダライ・ラマへの謁見自体、きわめて例外的である。メッセージの重要性に鑑み、このたびの来日に合わせて緊急に出版する。
著者:ルイーゼ・リンザー
1948年にドイツ・バイエルン州に生まれる。『ガラスの波紋』(1940)で作家としてデビュー、ナチス体制への抵抗のために1944年に逮捕され死刑宣告を受ける。戦後、女性の自立を描いた『人生の半ば』(1950)で一流作家と認められる。1984年には緑の党から旧西ドイツの大統領候補に推薦される。『美徳の冒険』(1957)、『兄弟なる火』(1975)、『ミリアム』(1983)、『銀の罪』(1987)『アベラールの愛』(1991)など多数の小説がある。
ハインリヒ・マン賞(1987)、エリザーベト・ランゲッサー賞(1988)等文学賞を受賞。ローマ近郊に在住。
訳者:中澤英雄 なかざわ ひでお
1948年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程終了(比較文学比較文化専攻)。現在、東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻教授。専門はドイツ文学。訳書にザッハー=マゾッホ『ユダヤ人の生活』(柏書房、1994)、マルティーン=ローマン『歌唱芸術のすべて』(共訳、音楽の友社、1994)など。
|