書名:幕府を背負った尼御台 
北条政子

著者:田端泰子

価格:2300円
サイズ:46判上製 214
ページ 刊行日2003年10月 
ISBN4-409-52052-0 (一般・教養/日本中世史)

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目次
はじめに――中世という時代

「御台所」北条政子
政子の婚姻/頼朝の妻/頼朝の旗上げと「御台所」の登場/政子の出産と亀の前事件/大姫と志水義高/宮菊のこと/政子の「貞女」観/その後の静/義経誅殺の意義/頼朝の側室/頼朝、鹿を射る

「尼御台所」の後見――頼家時代
頼家の政治とその停止/梶原の乱と頼家政治のあやうさ/城氏の乱と坂額の姿/舞女「微妙」/頼家の失脚

「尼御台所」の働き――実朝時代
十二歳の将軍/実朝の婚姻/畠山重忠の乱/一族長老の尼/平穏な時代/和田合戦/束の間の平和

「二位家」の確立
鶴岡八幡宮の悲劇/「二位家」の役割/承久の乱の始まりと政子の演説/乱の広がりとその結果

承久の乱後の政子
承久の乱の意義/伊賀氏の乱/政子の死

武士階級の女性たち
武士の娘と妻/所領配分に見る女性/後家による所領配分/『御成敗式目』にみる武士の女性/「置文」にみる妻と娘/夫婦の役割分担

政子はどのように語られたか
同時代の政子評/室町期の政子評/物語のなかの政子

おわりに


著者・内容紹介

田端泰子 たばた やすこ
1941年神戸生まれ。京都大学文学部博士課程終了。日本中世史、女性史。現在、京都橘女子大学文学部教授。京都大学文学博士。
主著:『日本中世女性史論』(塙書房、1994)、『女人政治の中世』(講談社、1996)、『日本中世の社会と女性』(吉川弘文館、1998)、『日本の中世 4 女人、老人、子ども』(共著、中央公論新社、2002)、『天下人の時代』(編著、平凡社、2003)など。


あくまで史料に基づきながら新しい政子像、人間‐北条政子の人生を浮き彫りにしながら、中世の女性像を追究する。

歴史学者としてあくまで史料分析に基づきながらも、新しい政子像、中世の女性像を追究する。史料は「御伽草紙」から「御成敗式目」まではばひろく扱い、現代の、しかも同じ女性の視点から、人間−北条政子の人生を浮き彫りにするとともに、鎌倉幕府における政子の貢献、存在の重要性をあらためて強調する。そして政子をとおして、中世封建社会の女性の生き方、役割についての、これまでの抑圧された存在という定説を覆す、生き生きとした姿を捉える。

 


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