《叢書・文化研究2》
『異種混淆の近代と人類学』
ラテンアメリカのコンタクト・ゾーンから


古谷嘉章著

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四六判 上製 320頁 本体価格2500円 2001年3月上旬
         ISBN4-409-53023-0≪専門・教養/人類学/文化論≫

≪目次≫
序章
第一章 異種混淆の近代と人類学/第二章 奴隷と黒人の近代
―帰還と回復の神話をこえて/第三章 ブラジル独立後のコロニアル言説/第四章 ブラジル・モデルニズムのレッスン―文化の脱植民地化とは何か/第五章 近代への別の入り方―ブラジルのインディオの抵抗戦略/第六章 カトゥキナの隣人立ち―アマゾン先住民族の現在/第七章 芸術/文化をめぐる交渉―グアテマラのインディヘナ画家たち
註/あとがき/文献
主要事項索引/主要人名索引

≪著者、訳者紹介≫

古谷嘉章 ふるや よしあき

1956年東京生。東京大学大学院社会学研究科博士課程修了。学術博士。現在九州大学大学院比較社会文化研究院助教授。専門は文化人類学。
著訳書:『民族交錯のアメリカ大陸』(共著、山川出版社、1984)、『環境と音楽』(共著、東京書籍、1991)、『陶酔する文化―中南米の宗教と社会』(共著、平凡社、1992)、『岩波講座文化人類学 第12巻 思想化される周辺世界』(共著、岩波書店、1996)、『<南>から見た世界5 ラテンアメリカ―統合圧力と拡散のエネルギー』(共著、大月書店、」1999)、『越境する知6 知の植民地:越境する』(共著、東京大学出版会、2001)、ジョゼフ・M・ルイテン『ブラジル民衆本の世界』(共訳、御茶ノ水書房、1990)

               ★  ☆  ★  ☆  ★

本書は、西洋近代の生み出した「近代」と「非西洋」についての言説が否認・排除してきた「異種混淆の近代」というパースペクティヴ――さまざまな言説により「非近代の側」に分類されてしまった人々も、その個別の社会的位置によって異なった仕方ですでに近代を体験してきたのであり、不平等に相互連結した世界のなかで、そうしたさまざまな近代体験が交錯している状況こそが近代なのではないだろうか――を提示し、それを基礎として「文化概念」、ひいては人類学を構想しなおす。著者は九州大学大学院助教授。

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