書名:
現代アフリカの社会変動
     ことばと文化の動態観察

著者:宮本正興/松田素 二編

価格:3600円
サイズ:A5判 
444ページ 刊行日2002年4月 
ISBN4-409-53027‐5 (専門/人類学)

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目次

(プロローグ)ポストコロニアル・アフリカ――二一世紀の展望――松田素二
ことばと社会の生態史観――宮本正興 /多言語都市ジガンショール――砂野幸稔 /英語、アラビア語、ジュバ・アラビア語――栗本英世 /ポストコロニアリズムからみたエチオピア西南部の近代――松田 凡/アフリカの民主化とは?――戸田真紀子/ スワヒリ語はなぜザイールにまで広まったのか――梶 茂樹 /多言語国家における教育と言語政策――米田信子/多言語社会の言語選択――小森淳子 /一つの「言語」とは何か――竹村景子/ 創られた「言語」、東アフリカ(ケニア、エチオピア)の場合――稗田 乃/民主化時代における農村地域の社会変動――赤阪 賢 /ムブナはおいしくない?――嘉田由紀子・中山節子・ローレンス・マレカノ/セネガルの開発政策への一考察――三島禎子/ ジンバブエの農業におけるアフリカ農業の基本構造――末原達郎 /支配の技法としての森林保護――松田素二/世界観の植民地化と人類学――澤田昌人/ポストコロニアル時代の移民文学――元木淳子/女たちの声をどのように記憶し、記録するか――楠瀬佳子/「拡散する声」の文化――木村大治
(エピロ−グ)中心を移動させる――多中心主義の構築へ――宮本正輿


編者・内容紹介

宮本正興 みやもと まさおき
1941年生れ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。中部大学国際関係学部教授。
著書:『文学から見たアフリカ―アフリカ人の精神史を読む』(第三書館)、『新書アフリカ史』(共編著、講談社)、『文化の解放と対話―アフリカ地域研究への言語文化論的アプローチ』(第三書館)他。

松田素二 まつだ もとじ
1955年生れ。京都大学大学院文学研究科博士課程中退。京都大学大学院文学研究科教員。
著書:『都市を飼い慣らす』(河出書房新社)、『抵抗する都市』(岩波書店)、『新書アフリカ史』(共編著、講談社)他。


アフリカは今40歳だといわれている。いわゆる「アフリカの年」、といわれ、17ヶ国が一挙に独立した1960年からすでに40年が経過した。今日、アフリカの独立国家は53を数える。19世紀がアフリカの植民地化の世紀ならば、20世紀はアフリカの非植民地化の世紀であった。だが、本当に、アフリカは植民地の状況から解放されたのであろうか。本書は、この疑問に、さまざまな分野から検討をくわえている。我々の検討の結果は、アフリカは、なお非植民地化に向けて進みつつあるというものである。…冷戦下、世界は二極体制であった。現在、世界は一極体制 下にある。もし我々が言語的・文化的に多様性に富む世界を望むならば、世界は多極的なもの、つまり多中心的なものとならなくてはならないのではあるまいか。                         (本書「エピローグ」より)


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