書名:
遍路巡礼の社会学

著者:佐藤久光

定価:3150円 (本体価格3000円+税150円)
サイズ:A5判上製 
266ページ 刊行日2004年8月 
ISBN4-409-54067-X (専門・教養/民俗・社会学)

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目次

第一章       研究の課題と各霊場の成立
第一節 巡礼・遍路研究の視点/第二節 観音巡礼の成立と四国遍路の起り:西国霊場の成立と巡礼の変遷―
西国霊場の起り西国巡礼の成立 西国の名称 順路の変更/秩父霊場の成立とその変遷―秩父霊場の成立 寺院及び堂と庵 三十四ヵ所への変更時期 三十四ヵ所の変更理由 札所番号と順路の変更/四国遍路の起り―遍路の起り 八十八ヵ所の成立 江戸時代の四国霊場 八十八の由来 順路の固定化

第二章       江戸時代の巡礼・遍路の動向
第一節 江戸時代の西国巡礼の動向:年間の総数とその推移 巡礼の時期 巡礼者の出身地/第二節江戸時代の秩父巡礼の動向:年間の総数 巡礼者の出身地 女性の巡礼者の多さ/第三節 江戸時代の四国遍路の動向:札所寺院の荒廃 劣悪な交通事情 道案内と宿泊施設の不備 遍路の動向 遍路の出身地 女性遍路と下層遍路の多さ 遍路の季節

第三章       現代の巡礼・遍路の動向
第一節 明治期から昭和の復興期までの札所の状況:明治以降の四国札所の混乱と荒廃 秩父札所の荒廃とその復興 西国札所の状況/第二節 西国巡礼の動向:昭和期の動向 平成期の動向/第三節 秩父巡礼の動向:年間の動向―
通常の動向 開帳時の動向/月別・季節別の動向/第四節 四国遍路の動向:年間の動向―昭和期の動向 平成期の動向/月別・季節別の動向

第四章       巡礼と遍路の実態
第一節 西国巡礼の実態:地域巡礼者 男女別、年齢別巡礼者 巡礼の目的 巡礼の回数 巡礼の交通手段 巡礼の同行編成 宗派別の巡礼/第二節 秩父巡礼の実態:地域別巡礼者 年齢別巡礼者 男女別巡礼者 巡礼の目的 巡礼の動機 巡礼の交通手段 巡礼の同行編成 巡礼の回数 宗派別の巡礼/第三節 四国遍路の実態:地域別遍路 男女別、年齢別遍路 遍路の目的 遍路の回数 遍路の交通手段 遍路の同行編成 宗派別遍路

註/あとがき/索引


著者・内容紹介

佐藤久光 さとう ひさみつ
1948年秋田県に生まれる。大谷大学大学院哲学科博士課程修了。種知院大学専任講師、助教授、教授、その間91年から95年まで関西大学経済・政治研究所嘱託研究員。現在、関西大学、龍谷大学非常勤講師。
著書:『チベット密教の研究』(共著、永田文昌堂)、『密教の文化』(共著、人文書院 品切)、『巡礼論集1』(共著、岩田書院)など。


西国、秩父巡礼と四国遍路の歴史と実態を社会学的にとらえる

西国、秩父の観音巡礼がどのように起こり、大師信仰の四国遍路がいかに発展していったか。今日の巡礼・遍路ブームの背景に先人のどのような歴史があったのか。成立、名称、順路、数の推移や出身地、職業その他、霊場のそれぞれに残る納札や過去帳を精査することで江戸時代から現代にいたるまでの遍路と巡礼の営みに社会学的なアプローチを試みた労作研究。めずらしい写真・図版を多数収録。


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