書名:
街が再生し 市民がよみがえる 文化とメセナ
      ヨーロッパ/日本:交流と対話

著者:根本長兵衛

定価:2310円 (本体価格2200円+税110円)
サイズ:四六判上製 
242ページ 刊行日2005年4月 
ISBN4-409-54071-8 (教養書/民俗・歴史)

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目次
T
プロローグ:
地方都市が文化を競い合う時代――「文化による街おこし」で甦るヨーロッパ――二十一世紀の世界の新しい文化胎動と日本/日本人と文化――メセナ(文化支援)の視点から/二十一世紀モデルを模索する企業メセナ/現代文化の環境論:“星のはなし”――根源的な文化感覚の問題/問われている日本の教養――「空虚な楽園」の文化状況/文化と文明の違い――近代化のひずみ/東京は美しいか?―― 一億二千万人の故郷喪失/仏を作って魂を入れず――ハコモノ主義批判/「欧米に学び、追いつけ」――三十年遅れのアートマネージメント/「メセナへの道」――芸術文化のインフラづくり/神業も至芸も死語になった――「プロ不在」の芸術環境/【コラム】「総花的で理念に欠け、国際性も乏しい」――文化芸術振興基本法ならびに同法関連の答申案批判/「文化」は大国日本のアキレス腱

U
欧州から日本の教育を考える/フランス人気質とフランス文化/それでもやはり、フランス万歳/エピローグ・変貌するフランス、変わらぬ日本――二十一世紀のメセナと文化政策
怪人を操る教祖   福原義春

あとがき/初出一覧


著者・内容紹介

根本長兵衛 ねもと ちょうべえ
1932年東京生まれ。東大文学部修士、早稲田大学文学部仏文科博士課程満期退学。61年、朝日新聞社入社。パリ、ローマ市局長、パリ駐在編集委員(欧州文化担当)、東京本社論説委員(ヨーロッパ・文化担当)を歴任。84年から始まった朝日新聞社・フランス文化省共催の日仏文化サミットの事務局長をつとめる。90年退社。同年から2002年まで共立女子大学教授および(社)企業メセナ協議会専務理事を兼任。現在、政策研究大学院大学客員教授。EU-JAPANフェスト日本委員会プログラムディレクター。フランス政府の芸術文化勲章・シュヴァリエ章(1984年)、オフィシエ章(96年)を受賞。
著書:『小さい目のフランス日記』(エッセー:朝日新聞社)、『フランス』(共著・監修:新潮社)、『グローバル化で文化はどうなる_日本とヨーロッパの対話』(共著・監修:藤原書店)
訳書: 『未来の女性』(エヴリーヌ・シュルロ著:朝日新聞)、『シモーヌ・ヴェーユ著作集1――戦争と革命への省察』(共訳:春秋社)、『ゲバラを追って』(共訳:冬樹社)、『ドゴール・希望の回想』(共訳:朝日新聞社)、『日本人と戦争』(ロベール・ギラン著・共訳:朝日新聞社)、『フランス病』(アラン・ベイルラフィット著・共訳:実業之日本社)


21世紀世界の新しい文化胎動と日本──文化の再生なくして危機脱出はない!

「景気回復」の声がなおかまびすしい、カネ、モノ、効率優先の状況にあって、ますます取り残されていく文化。しかし今、世界に目をこらすと、従来とは異なる新しいかたちで、文化によって街を、人を再生しようという動きが静かに進行している。企業メセナ協議会ほかわが国のメセナ(文化支援)運動の第一線を歩んできた著者が、ジャーナリストとしての豊富な滞欧経験を通じてこの十数年の日欧の文化をめぐる状況を総括し、21世紀の新たな文化感覚による企業の文化支援と文化立国への方途を模索する意欲の論考。


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