書名:テクストと人文学 知の土台を解剖する

者: 齋藤晃

定価:3360円 (本体価格3200円+税160円)
サイズ:A5判並製 290
ページ 刊行日2008年12月 
ISBN978-4-409-04095-5 (人文/研究論)

目次

序 齋藤晃

I 諸学

書誌学と文学研究のテクスト学的融合のかたち――イギリス十八世紀文学を中心に 原田範行

古文書学から史料論へ 大黒俊二

史料学の試み―「モノとしての史料」を問い直す 杉本史子

言語学から考えるテクスト学 八杉佳穂

リテラシー・スタディーズの展開―『リテラシーの心理学』に焦点を合わせて 中村雄祐

II 方法

目安往来物というテクスト―ある特異な史料の収集・分析・解釈 八鍬友広

地図研究を組み立てる 吉江貴文

発展途上国における文書と生存―ボリビアの職業訓練工房におけるアクション・リサーチの試み 中村雄祐

テクスト空間論の構想―日本における出版を素材に 佐藤健二

テクストに厚みを取り戻す 齋藤晃

III 実践

紙の辿った道―中国とヨーロッパの狭間のイスラム世界 山中由里子

貝葉写本のテクスト学―「タム文字写本文化圏」を中心とする若干の考察 飯島明子

ベトナムにおけるターイ語表記 樫永真佐夫

テクスト学と認知心理学 仲真紀子

近代官僚制の文書主義―文書機能論から見たその合理性 三瀬利之


編者紹介

齋藤晃(さいとう・あきら)
1963年生まれ。国立民族学博物館先端人類科学研究部准教授。文化人類学、ラテンアメリカ研究。征服以降の南米先住民の社会と文化の変容過程の研究に従事する。『南米キリスト教美術とコロニアリズム』(共著、名古屋大学出版会、2007年)など。


内容紹介

私たちの日常生活で重要な役割を果たす、さまざまな書物や文書。いったいいつ頃からこれほど「テクスト」に依存するようになったのだろうか。歴史学・言語学の立場からテクストの起源やその伝播・流通、果たしてきた機能を見直すだけでなく、テクストが私たちの生活様式や社会制度、考え方、感じ方に与えた変化や影響を文化人類学・社会学・心理学の視点からも探る。また、研究者として、対象である様々なテクストをどのように扱い、今後、どのような関係を切り結ぶのか、テクストをめぐる新たな方法論的地平を追究する試みでもある。


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