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書名:新自由主義と権力―フーコーから現在性の哲学へ―
著者:佐藤嘉幸 |
目次 |
序論
第一部 新自由主義と権力
第一章 新自由主義的統治とは何か
第一部への序論
1・1 ポスト・フォーディズム的統治性
1・2 新自由主義的統治性
1・3 人的資本としての主体
1・4 別様の自己統御の可能性としての主体化
第二章 規律権力から環境介入権力へ
2・1 環境の設計
2・2 規律権力の市場化
第三章 主権権力の強化と例外状態の常態化
3・1 統治パラダイムとしてのセキュリティ
3・2 現実的なものの規範化
第一部への結論――規律社会から排除社会へ
第二部 抵抗の戦略
第四章 器官なき身体から抵抗へ
第二部への序論
4・1 主体化=服従化
4・2 器官なき身体から抵抗へ
第五章 マイナー性への生成変化
5・1 動的発生
5・2 マイナー性への生成変化
第二部への結論――絶対的平等の要求としての主体化=脱服従化
補論 服従化=主体化は一度限りか
1 アルチュセールにおける服従化=主体化
2 バトラーにおける服従化=主体化と抵抗
あとがき
著者紹介 |
佐藤嘉幸(さとう・よしゆき)/1971年生。筑波大学大学院人文社会科学研究科専任講師。著書に、『権力と抵抗』(人文書院)、訳書に、バトラー『自分自身を説明すること』(共訳、月曜社)など。
内容紹介 |
現代的権力の最深部、新自由主義とは何か?
新自由主義とは、「自由放任」による統治ではなく、社会全体を競争原理で満たす介入主義的統治である。新自由主義的統治の先駆的分析であるとともに、その批判を既に提示したフーコーの講義『生政治の誕生』を精密に読み解き、現代的権力に即応する抵抗の戦略を、その最深部において構築する。