書名:地域のヨーロッパ

者: 宮島喬・若松邦弘・小森宏美

定価:2310円 (本体価格2200円+税110円)
サイズ:四六判並製 321
ページ 刊行日2007年11月 
ISBN978-4-409-23044-2 (専門書/社会・ヨーロッパ論)

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目次

はしがき

序章 ――ヨーロッパにおける地域の創出、再編と地域問題のゆくえ  宮島喬

T 理論的接近
グローバル化する社会における主体としての「地域」  定松文/「領域性(territoriality)」概念の再検討――近代国民国家の変容と連邦主義的革命の中で 伊藤武

U 国民国家への問題提起
フランス共和制の変容――地方分権改革、地域民主主義・近隣民主主義立法の意味するもの   中野裕二/自治州国家スペインにおける「歴史的諸法」――地方自治に対する歴史的独自性の射程  /橋はまた架かるか――紛争後ボスニアの断裂と再編   百瀬亮司

V アイデンティティの境界
新しい場所と土地の記憶――イングランドにおける国内移住者と土地の結びつき   三枝憲太郎/シティズンシップとマイノリティ――エストニアのロシア語系住民の法的地位と帰属意識  小森宏美/北アイルランドにおけるコミュニティの重層化と多様化  新城文絵

W 地域の再編
ケルト語圏における地域的言語文化の振興  原 聖/ユーロリージョンの「限界」――ポーランド西部国境領域を事例として   仙石学/越境労働と国民国家――アルザス地域の「フロンタリエ」から見たEU統合問題  鶴巻泉子/ ローカルガバナンスの台頭と調整――イギリスにおける都市部の再生戦略  若松邦弘

執筆者略歴


著者・内容紹介

宮島喬 みやじま たかし
1940年生まれ。 法政大学大学院社会学研究科教授。著書として『ひとつのヨーロッパ いくつものヨーロッパ』(東京大学出版会)、『文化的再生産の社会学』(藤原書店)など多数。

若松邦弘 わかまつ くにひろ
1966年生まれ。東京外国語大学外国語学部准教授。

小森宏美 こもり ひろみ
1969年生まれ。京都大学地域研究統合情報センター助教。


地域という枠組みから問い直すヨーロッパ

本書は、いわゆる先進諸国に今日生じている社会変化の特徴を、国際化を含む多層化、そして分権化あるいは地域化を基調とする再編成にもとめ、これをEUの東欧拡大も視野にいれたヨーロッパの事情に即して検証しようとするものである。民主主義、参加、自治、ガバナンス、トランスナショナル化、文化、言語、マイノリティ、排除、再開発など先進諸国・社会の新たな争点を、社会組織化の様態変化を鍵にわかりやすく解説する。


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