書名:臨床心理学にとっての精神科臨床――臨床現場から学ぶ

者: 渡辺雄三・総田純次

定価:4410円 (本体価格4200円+税210円)
サイズ:A5判上製 
320ページ 刊行日2007年6月 
ISBN978-4-409-34034-9 (心理学/臨床心理)

目次

はじめに  総田純次

第T部 臨床心理学が学ぶべき基本的課題
第一章 精神科臨床の多面性  成田善弘/第二章 「虎穴に入らずんば、虎子を得ず」  松木邦裕/第三章 こころの蠢きの坩堝としての精神科臨床  横山 博/第四章 カウンセラーとして言っておきたいこと  氏原 寛/第五章 臨床心理学の原点としての臨床の現場   渡辺雄三

第U部 臨床の現場から学ぶ臨床心理学の課題
第一章 精神科の患者さんから学ぶべき課題  江口昇勇/第二章 精神病理学から学ぶべき課題  総田純次/第三章 精神医療とそのスタッフから学ぶべき課題:その1 単科精紳科病院の職場から  山田 勝/その2 精神科クリニックの職場から  高橋蔵人/第四章 臨床の現場から学ぶ臨床心理学的査定  森田美弥子/第五章 臨床の現場から学ぶ臨床心理学的面接  米倉五郎/第六章 臨床の現場から学ぶ精神分析的心理寮法  祖父江典人/第七章 臨床の現場から学ぶユング心理学的心理療法  川戸 圓/第八章 臨床の現場から学ぶ心理臨床家としての「姿勢」  岡田 敦/第九章 精神科臨床から学ぶ臨床心理士としての職業的専門性:その1 開業心理臨床家として  小泉規実男/その2 学生相談分野において  藤田晶子/第十章 精神科臨床で働くために必要な臨床現場での研修と訓練:その1 単科精神科病院で働くために  佐藤明美/その2 精神科クリニックで働くために  三宅朝子/その3 総合病院精神科で働くために  野田麻里
付章 臨床心理土養成大学院における精神科臨床実習の実際と問題:その1 A大学院における精神科臨床実習  古井 景/ その2 N大学院における精神科臨床実習  坪井裕子/おわりに  渡辺雄三
執筆者略歴


著者・内容紹介

渡辺雄三  わたなべ ゆうぞう
1941年生まれ、名古屋大学工学部中退。佐藤精神科病院、松蔭病院心理臨床家(常勤)を経て、1987年より渡辺雄三分析心理室心理療法家。現在、人間環境大学/大学院教授。心理療法士。
著書:『病院における心理療法』(金剛出版、1991)、『仕事としての心理療法』(編・共著、人文書院、1999)、『夢が語るこころの深み』(岩波書店、2006)他

 

総田純次  そうだ じゅんじ
1960年生まれ。大阪大学医学部卒。大阪大学医学部付属病院精神神経科、国立大阪南病院精神神経科での研修医、レジデソト医、大阪労災病院精神神経科勤務を経て、2001年より人間環境大学助教授、2003年から臨床心理士認定臨会の指定大学院も担当、現在に至る。精神科医。
著書:『精神病理学の認識論的基礎』(晃洋書房、2003)、『精神分析を学ぶ人のために』(共著、世界思想社、2004)


臨床の現場から生まれ、臨床の現場で培われる熱い「臨床のこころ」

治療実践の第一線に立つ臨床心理士と精神科医の執筆陣がその豊富な臨床経験、具体的事例を通して、臨床心理学のいまを問う。

「臨床心理学は何よりもまず臨床現場から学ぶべき学問であり、臨床現場のための学問であるということをあらためて認識し、それをもう一度深く自覚すること、そして、現場の臨床家を本当に大切に考え、処遇することこそを、臨床心理学という学問の必須の課題として考えるべきだろう。……「大学臨床心理学」と「現場臨床心理学」のギャップが少しでも狭められ、対等な緊張関係へと成熟することを期待すると共に、熱い「臨床のこころ」を持った臨床家が、現場で生き生きと活躍できることを切に願ってやまない。」(渡辺雄三「おわりに」より)


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