書名:生きられる癒しの風景 園芸療法からミリューセラピーへ

者: 浅野房世・高江洲義英

定価:2625円 (本体価格2500円+税125円)
サイズ:A5判上製 
217ページ 刊行日2008年6月 
ISBN978-4-409-34039-4 (心理・理工/セラピー・造園・都市計画)

目次

はじめに

 I 生きられる空間と風景 1 生きられる空間 2 風景について 3 「癒し」という言葉 4 風景と癒しの学際論 (1)芸術療法学分野 (2)死生学分野 (3)造園学分野(4)園芸学分野 (5)都市計画学分野 (6)人間・植物関係学分野  (7)その他の諸外国の研究 (8)風景と癒しの学際

 II 癒しと緑の関係 1 人は緑の癒しを求めるか 2 現代人の求める癒しの風景とは 3 苦しみの中の癒し 4 癒しの風景をさぐる調査 (1)死に対峙する人々への多文化アンケート調査 (2)死に対峙する人々への聞き取り調査 5 求められる癒しの風景 (1)死に対峙する人々へのアンケート調査の結果 (2)死に対峙する人々への聞き取り調査―1 (3)死に対峙する人々への聞き取り調査―2 6「生きられる癒しの風景」調査のまとめ

 III 園芸療法とミリューセラピー 1 園芸療法 (1)園芸療法の治療構造 (2)日本の現状と経緯 (3)各国の状況(二〇〇四) (4)これからの課題 2 ミリューセラピーとは何か (1)ミリューと環境 (2)環境療法 (3)ミリューセラピーとは何か (4)ミリューに必要なこと (5)ミリューセラピーの癒し

 IV ミリューセラピーの事例 1 ミリューの事例 (1)セバスチャン・クナイプの自然療法――ドイツ (2)ボギー・クリークにみる子どもの全人的癒し――アメリカ (3)再生の緑――沖縄 (4)創出の緑――兵庫 (5)回想の緑――神奈川 2 セラピーの事例

 V 生きられる癒しの風景を求めて

参考文献

おわりにかえて


著者・内容紹介

浅野房世 あさの ふさよ
東京農業大学農学部バイオセラピー学科:植物介在(園芸)療法学研究室教授。専門は園芸療法学、造園・都市計画。著書に『人にやさしい公園づくり』『安らぎと緑の公園づくり』(ともに鹿島出版会)など。

高江洲義英 たかえす・よしひで
沖縄県いずみ病院理事長、精神科医。主な著書に『芸術療法講座』(星和書店、共著)、『精神の管理社会をどう超えるか?:制度論的精神療法の現場から』(松籟社、共著)など。


人が生きられる癒しの空間はどうあるべきか? 風景と癒しのあたらしい学際論

自分には生きる時間がわずかしか残されていないとき、また愛する人を喪ったとき、人はどのような風景に癒されるのだろうか。本書において、21世紀はミリューセラピー(環境療法)の時代であると著者は提言する。ミリューとは、人を取り巻く空間であって、生きられる風景を構成する要素である。緑をとりいれた施設や植物に癒されていった患者の事例などを通して、癒しと緑の関係をさぐる。風景が積極的な治療媒体として活用されるための、重要なテキストである。


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