|
書名:治療的面接への探求 4 著者:増井武士 |
目次 |
序(北山修)
IX 文化・社会論、家族および家族面接論
はじめに/いじめ――その内的過程に対抗しうるもの――心理的介入と人権/「人眼」と「自分」との狭間での自己喪失――現在青少年期心性の一つの特徴として――/職場におけるメンタルヘルスの諸問題――実践的な支援の促進のために――/家族における自律(自立)の相互性/「尽くす」ことの功罪―ー”自律の相互性”という観点より――/子どもの成長を「待てる親・待てない親」/心理臨床のための社会・家族論――社会、家族と自己および企業での心理臨床――/家族面接論とその方法
X 小論、学会報告・書評およびエッセー
はじめに
小論 症状への努力の活用――大学病院というリアリティの中で――/心の整理法の発想の軌跡/語ることと「収めておく」ことの治療的意義――苦慮体験の非言語保存過程の重要性/Dr.ジェンドリンへのメッセージ――フォーカシングの臨床的適用に関する二、三の新しい視点について――/医学部における心理臨床/心理臨床家の仕事感覚/精神療法家としての臨床心理士への道/私がカウンセラーになったわけ――自己回帰の道程として――/臨床心理学のキーワード/アドバイスと対応――「関与上手」と「ほめ上手」のコツとその臨床――/用語と定義(1)/用語の定義(2)/用語の定義(3)/サービスとしての心理臨床
学会報告 治療面接における「人間性」への必然的回帰―記述しがたい事象の真実性―/人間精神(心理)療法の原点辺りをめぐって――相互人間化としての「共感」について――/臨床人間性心理療法――治療関係での「私」の活かし方――/心理臨床での「自己探索」の活用/もと中堅からのメッセージ――共に語ろう、色々なこと――
書評 患者から学ぶ さらに患者から学ぶ/「道を継ぐ」ということ/道を求めるもの私として、また一人の臨床家として――言葉に尽くせないものの真実性について――訳者の「心」と「ヒンターコプフ女史」について――フォーカシングのより本質的な理解のために――/実数1の加え方
エッセー 「心の日曜日」から/記憶に残る臨床体験――戸惑いながらよみがえるあの方この人――/Another Side――海、船、自然そして私――/患者さんに差しあげたエッセーなど
おわりに
初出一覧
内容紹介 |
まったく学問の世界では奇書の類いだ……北山修(序より抜粋)
神田橋條治の薫陶を受け、長らく臨床の現場に身をおいてきた、真の臨床家である著者の集大成。「治療者の迷いや困る能力」「あいまいさを愛する能力」などに思考をめぐらせ、増井法ともいわれる独自の臨床理論を示した今までの貴重な論文を収録する。ある一人の心理臨床家の成長記録としても読めるユニークな論集。