書名:文化の三角測量

者:川田順造

定価:2730円 (本体価格2600円+税130円)
サイズ:四六判上製 285
ページ 刊行日2008年10月 
ISBN978-4-409-53038-2 (人類学/文化人類学)

目次

 ヒトとは何かを問いつづけて 

II   アジア・太平洋地域文化の主体性と創造力/グローバル化に直面した人類文化――無形文化遺産保護の意義

III 西洋の衝撃に非西洋はどう対応したか――十六世紀と十九世紀の日本とアフリカ/日欧近代史の中の柳田国男

IV ヒトとモノのかかわり合い方について考える

あとがき


著者紹介

川田順造(かわだ・じゅんぞう)
昭和九年東京生まれ。東京大学教養学科(文化人類学分科)卒業。パリ第五大学で日本人として初めて、アフリカ研究で博士号を受ける。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所教授、国立民族学博物館併任教授、広島市立大学国際学部教授、神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科教授などを経て、現在神奈川大学日本常民文化研究所客員研究員。パリ社会科学高等研究員でも、何度かゼミを担当。アカデミー・フランセーズからフランス語圏大勲章、フランス政府から教育文化功労章、日本の紫綬褒章などを受ける。近著に『人類学的認識論のために』(岩波書店)、『母の声、川の匂い』(筑摩書房)、『文化人類学とわたし』(青土社)、『もう一つの日本への旅』(中央公論新社)など、訳書にレヴィ=ストロース『悲しき熱帯』(中公クラシックス)など。


内容紹介

フランス・アフリカ・日本──三つの文化比較の特異な観察手法から見えてくるヒト、モノ、社会

日本、フランス、旧モシ王国をはじめとする西アフリカ内陸社会は、十九世紀末までほとんど互いに直接の接触がなく、それぞれ独自の文化を発達させてきた。主従関係のあり方、歴史の概念や表象、農耕や葬式のやり方などを、この三文化間のいわば「断絶における比較」によって、歴史的な伝播・影響関係だけでは見えてこないそれぞれの事象の人間にとっての意味が根源的に問い直される。地測の三点観察を文化に応用した著者独特のフィールドワークが生み出したヒト、モノ、社会への複眼的思考を、最近十数年の精選した講演からたどる。


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