書名:吉野裕子全集 第10巻   全12巻

者: 吉野裕子

定価:3150円 (本体価格3000円+税150円)
サイズ:A5判上製 325ペ
ージ 刊行日2007年12月 
ISBN978-4-409-54997-1 (教養書/民俗学)

目次

ダルマの民俗学

はじめに
第一章 はじめての陰陽五行 その一 一 十干  二 十二支  三 五行配当表 /第二章 はじめての陰陽五行 その二 一 五行による一年の構造  二 土用  三 五行の法則  四 易・五行と「数」 /第三章 達磨大師とダルマ: 一 達磨大師  二 禅  三 大乗禅  四 達磨からダルマへ /第四章 ダルマのある風景: 一 少林山達磨寺の「福達磨」  二 応頂山勝尾寺の「勝ちダルマ」  三 選挙事務所の「目無し大ダルマ」  /第五章 ダルマはなぜ赤い: 一 「火」字の意味するもの 二 五行における「火」 三 達磨と「火」 四 仏教における「火」 五 四神における「朱雀」 /第六章 ダルマさんが転んだ: 一 横丁の遊び 二 起き上がり小法師 三 「火の本性」と起き上がり小法師 四 原理の錯覚 五 子供と性 六 中国不倒翁の由来と経路 七 農村の玩具 /第七章 ダルマさん、にらめっこしましょ: 一 正月の遊び 二 ダルマさんダルマさん、にらめっこしましょ 三 にらみ鯛 四 紀州熊野新宮の「目張り寿司」 五 白馬節会  /第八章 ダルマさん笑っちゃだめよ: 一 ダルマさんの目と口 二 剋しつづけられているダルマさんの口 三 『記紀』における「火剋金」の法則二例 /第九章 ダルマさんの仲間: 一 紙鳶(凧) 二 熨斗鮑
おわりに

陰陽五行と日本の天皇

序章 陰陽五行と日本の天皇:
一 天皇論の盛行 二 私見「天皇家は何故つづいたか」 三 枕詞「タマキハル」と聖域・大内裏 四 日本の祭りと天皇 五 「子」と「北」と「冬」 陰陽の統合体としての天皇 /第一章 天神寿詞:一 『天神寿詞』 二 中臣の寿詞(天神寿詞) 三 『天神寿詞』の推理 四 持統天皇即位の呪術  /第二章 藤原京と「水」の呪術:一 「天の水」と「地の水」 二風水呪術 /第三章 持統天皇吉野行宮:一吉野山と金剛蔵王権現 二 吉野山の首峰 三 金峯山 四 吉野山と天武天皇御製二題 五 吉野山の桜  /第四章 仁徳天皇と石上神宮七支刀:はじめに 一 七支刀の数と形の推理 二 七支刀銘文の推理 三 仁徳天皇と七支刀 四 石上神宮 おわりに /第五章 聖武天皇美濃行幸: はじめに 一 南宮大社・宇都宮敢宮司の研究書 二 曳常泉と宮処寺 三 美濃行幸の二つの重点 四 聖武天皇美濃行幸と曳常泉 五 聖武天皇美濃行幸と大仏造顕  /第六章 天皇の礼服: 一 天皇の服制 二 袞冕十二章 三 中国肯定の服制 四 袞冕十二章の起源 五 袞冕十二章の紋様 六 北斗七星の徳 七 織女星の徳 八 宗廟祭祀と北斗・織女の徳 九 北斗七星を背中央に負う天皇の袞冕 十 差異の意味するもの 十一 正月初子日の辛鋤と玉箒 /第七章 天皇の祭祀: 一 「子」と天皇祭祀 二 子方(北方)遷都 三 紫色の意味するもの 四 天皇霊の構造 /第八章 天皇の本質―神話と祭と遺跡の現実から―  /第九章 女帝について: おわりに 

本書所収論考初出発表誌・書目一覧表索引


日常のなかに生き続ける易・五行の世界と、従来完全に欠落していた天皇論への新しい視点

俗神中の俗神「ダルマさん」がなぜ正月の縁起物として今でも根強い人気を保っているのか、身近な事例をめぐって易・五行の世界観と法則を説いた『ダルマの民俗学──陰陽五行から解く』(1995年)と、宇宙神、陰陽の統合体としての日本の天皇存在とその秘められた呪術を詳細に推理する『陰陽五行と日本の天皇』(1998年)を収める。


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