書名:存在と灰 ツェラン、そしてデリダ以後 著者:守中 高明 定価:2520円
(本体価格2400円+税120円) |
目次 |
T 詩的言語のポリティクス 灰の分有――パウル・ツェランという音域/二人、あるいは盲目――パウル・ツェランの眼差し/癒えぬものの政治――ハイデガーとヘルダーリンのあいだ/詩的存在論の声――ハイデガーによるヘルダーリン/言葉そして狂気――ヘルダーリンの光/<物質>の要請――終焉の政治学と詩のプログラム/朔太郎あるいは「退却」の教え
U 翻訳の詩学 V 境界の詩人たち W シュルレアリスムの問い 注/あとがき/初出一覧 |
著者・内容紹介 |
守中 高明 もりなか たかあき
1960年生まれ。フランス文学・思想専攻。早稲田大学法学部助教授・詩人。
主著:『反―詩的文法』(思潮社、1995)、『ドゥルーズ横断』(共著、河出書房新社、1994、『シュルレアリスムの射程』(共著、せりか書房、1998)、
『脱構築』(岩波書店、1999)、『文化解体の想像力』(共著、人文書院、2000)、『宗教の問い 2 「光」の解読』(共著、岩波書店、2000)、詩集として、『現代詩文庫 守中高明詩集』(思潮社、2001)、『シスター・アンティゴネーの暦のない墓』(思潮社、2001)他。
翻訳:デリダ『シボレート』(共訳、岩波書店、1990)、ドゥルーズ・ガタリ『千のプラトー』(共訳、河出書房新社、1994)、デリダ『たった一つの、わたしのものではない言葉』(岩波書店、2001)、ラター=ラバルト/ナンシー『ナチ神話』(松籟社、2002)、ドゥルーズ『批評と臨床』(共訳、河出書房新社、2002)、デリダ『コーラ』(未来社、2004)など。
美学的回収へのあらゆる欲望に抗して
気鋭の詩人であり、デリダ等のすぐれた現代思想の紹介者による最新評論集。ツェラン、ハイデガー、ヘルダーリン、ブランショ……闘争する思考の場に身をおきつづけた思想家・表現者たちの言葉に肉薄し、「いま−ここ」から発する思考の強度を独自の詩学として宣言する意欲作。