書名:
失恋という幸福
     U教授の『恋愛論(スタンダール)』講義

著者:上村くにこ

価格:2400円/定価:2520円(税5%含む)
サイズ:46判上製 286
ページ 刊行日2003年11月 
ISBN4-409-16086-9 (一般・教養/エッセー・評論)

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目次
どうしてこんなにわかりにくいの?――スタンダールの『恋愛論』/スタンダールってどんな人?――「生きた、書いた、愛した」/永遠の恋人メティルドってどんな人?――香り立つすいかずらの君/スタンダールを引っ張っていった情熱とは?――一八一九年六月、ヴォルテラ事件/スタンダールが恋愛を四つに分けた理由は?――「情熱恋愛だけが真実の恋だ」/「結晶作用」とは何?――恋はすべたが記号である/恋愛は美男美女でなければいけないの?――スタンダールは醜男だった/どうすれば恋の痛みから抜け出せるの?――失恋こそ想像のスポット/国によって恋愛は違うの?――緯度が3度変われば恋愛も変わる/スタンダールにとって宮廷恋愛って何?――不倫が恋愛の原形/スタンダールってフェミニストなの?――理論より快楽が生きる指針/本当に言いたかったことは何ですか?――スタンダールの亡霊との対話

あとがき/スタンダールの生涯


著者・内容紹介

上村くにこ うえむら くにこ
大阪大学文学部卒。大阪大学博士課程満期退学。パリ第四大学文学博士取得。現在、甲南大学文学部教授。
主著:『白鳥のシンボリズム』(お茶の水書房)、『純愛コンプレックス』(大和書房)、『せつない恋の育て方』(PHP)その他
訳書:エリザベート・パダンテール『男は男、女は女』(筑摩書房)、「XY、男とは何か』(筑摩書房)、エルンスト・ルナン『イエスの生涯』(共訳、人文書院)その他。


19世紀の恋の専門家であるスタンダールのメッセージは、今日の日本にどう届くのか。恋愛の歴史を研究するU 教授が、甥の米谷杏里夫、教え子の町田たか子とともに、探求していく。
 虚栄心、情熱恋愛、結晶作用、ジェンダーと恋、失恋の治療法など、古くて新しい問題が、料理や旅行の話を交えながら対話形式で繰り広げられる。若い二人はしだいにスタンダールの恋愛観の影響を受け、新しい人生を歩み始める。恋に悩むすべての世代への、勇気のでる贈り物。


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