書名:台湾女性研究の挑戦

者:野村鮎子成田靜香

定価:3780円 (本体価格3600円+税180円)
サイズ:A5判上製 
367ページ 初版刊行日2010年5月 
ISBN
978-4-409-24088-5 (社会)

目次

はしがき  野村鮎子・成田靜香

T 変革の道程

「不孝」の権利――台湾女性の相続をめぐるジレンマ  陳 昭如(林香奈訳)
〈解題〉脱性別化した法は性差別に対抗しうるか――娘の相続にひそむジェンダー不平等への問いかけ  林 香奈

台湾の女性労働力および職場におけるジェンダー不平等  張 晋芬(大平幸代訳) 
〈解題〉働きやすい社会へ――張晋芬氏に聞く、働く台湾女性の現状と課題  大平幸代

フェミニズムの体制内改革――台北市女性権益保障弁法制定の過程と検討  顧 燕翎(羽田朝子訳)
〈解題〉台湾のフェモクラットとジェンダー主流化  洪 郁如

台湾女性運動の歴史をふりかえって  范 情(竹内理樺訳)
〈解題〉政治の民主化とともに――台湾女性運動の歩み  竹内理樺

U 社会進出の道程

日本植民体制と台湾女性医療従事者  游 鑑明(坪田=中西美貴訳)
〈解題〉台湾女性の近代経験とライフ・コースの変容  坪田=中西美貴

出家による社会進出――戦後台湾における女性僧侶の生き方  李 玉珍(成田靜香訳)
〈解題〉戦後の台湾仏教における先駆的女性  成田靜香

部落と都会の間――台湾原住民女性の世代間における経済活動の変転  頼 淑娟(野村鮎子訳) 
〈解題〉可視と不可視の間――原住民族女性の今日的課題  野村鮎子

V 女たちの声を聴く

戦後台湾女性の堕胎心性史  呉 燕秋(中山文訳)
〈解題〉台湾・中国・日本における堕胎の心性比較  中山 文 
                    
女性史研究の方法――ある台湾ドキュメンタリー・フィルムを例として  邱 貴芬(田村容子訳)
〈解題〉「サバルタン」が語る/騙るとき――台湾女性史研究における台湾女性ドキュメンタリー・フィルムの可能性  田村容子

編集後記  野村鮎子・成田靜香
執筆・翻訳者一覧


内容紹介

好評既刊書『台湾女性史入門』(2008年)をさらに発展、より深い理解と研究のために。台湾学術 界の第一線で活躍する気鋭の女性研究者による台湾女性史およびジェンダー研究の翻訳論文集。研 究意義や歴史的背景、現在の研究状況がより明確になるように、各篇のうしろに日本の研究者によ る「解題」を付した。台湾のジェンダー研究の歴史背景や現況が概観できるだけでなく、日本との比較した彼我の違い、共有する課題が明らかになる。

野村鮎子(のむら・あゆこ)奈良女子大学教授。中国文学、ジェンダー。関西中国女性史研究会主宰。共著に 、『中国女性史入門』、関西中国女性史研究会『ジェンダーからみた中国の家と女』など。
成田靜香なりた・しずか)関西学院大学教授。中国文学、東洋史。上に同じ。


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