書名:京都宇治川探訪――絵図でよみとく文化と景観

者: 鈴木康久/西野由紀

定価:2415円 (本体価格2300円+税115円)
サイズ:A5判並製 
144ページ 刊行日2007年5月 
ISBN978-4-409-54074-9 (教養書/地域文化史)

目次

1 宇治川 悠久の歴史から

U 絵図からみた宇治川:『宇治川両岸一覧』という本/1 宇治橋周辺  宇治川東岸  宇治川西岸  橘寺  宇治橋東岸を望む  宇治橋西岸  平等院を望む  東詰、通茶屋  平等院  釣殿観音 扇芝  橋姫祠  興聖寺の隠居 亀石  興聖寺  朝日山・恵心院・離宮八幡/2 宇治川下流黄檗山  六地蔵・大善寺  指月 月橋院  豊後橋・向嶋・巨椋堤・巨椋江/3 宇治橋上流 甘樫浜・静川渡口  鮎汲場  米淅  田原川橋

コラム(インタビュー) かつての宇治川川漁

V 宇治川をめぐって:名物と名産品――風土とくらしが生んだもの/「抹茶」の誕生――日本茶のふるさと宇治 /宇治川の今昔物語/宇治川の景観


者・内容紹介

鈴木廉久  すずき みちひさ
1960牛京都府生まれ。京都府職員。カッパ研究会世話人。琵琶湖・淀川流域圏連携交流会代表幹事。『もっと知りたい!水の都 京都』(編者、人文書院、2003年 品切)、「イギリスの農村地域における景観・自然保叢施策」(『農業と経済』2006年5月号)、『日本とアジアの農業・農村とグリーン・ツーリズム 』(共著、昭和堂、2006年)など。


西野由紀  にしの ゆき
1971年大阪府生まれ。龍谷大学・摂南大学非常勤講師。専門は日本近世文学、情報出版学、図像解釈学。『京都名所図会 絵解き案内』(共著、小学館、1997年)、『都名所図会を読む」(編著、東京堂出版、1997年)、「鏡の中の鼻――『名所図会 』の挿絵に美人はいるか」『國文學論叢』第50輯、龍谷大学國文學會、2005年)、「先達はあらまほしき――『名所図会』と旅人」(『國文學論叢』第52輯、龍谷大学國文學會、2007年)など。


宇治川をめぐる歴史と文化を、環境や景観の変遷に注目しつつ紹介する

江戸時代旅行ガイドともいうべき『宇治川両岸一覧』(1861)を中心に、宇治川をめぐる歴史と文化を、環境や景観の変遷に注目しつつ紹介する。おなじみの名所・名物から、いまはもう失われたものに思いをいたしながら、宇治をはじめとした将来の歴史的景観・文化について考える。『宇治川両岸一覧』は、「都名所図会」にも比肩する名所案内だが、鳥瞰図スタイルの三色刷淡彩画が、江戸時代にはあったはずの眺望や名所、名物を容易に想起させる。本書は、その図版を全点カラーで収録。現在の同構図からの光景のほか、明治・大正・昭和初期の面影を伝える当時の絵葉書も多数収録し、いまはもう失われたもの、いまも残るもの、その変遷が一目瞭然にわかる。歴史環境保持が議論される現在、格好の資料ともなろう。


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