書名:吉野裕子全集 第4巻  (全12巻)

者: 吉野裕子

定価:3150円 (本体価格3000円+税150円)
サイズ:A5判上製 
396ページ 刊行日2007年5月 
ISBN978-4-409-54991-9 (民俗学)

目次

『蛇

第一章 蛇の生態と古代日本人
は じ め に/一 蛇の生態(高田資料による)/二 ハブの生態(中本資料による)/三 縄文土器による蛇の造型/四 蛇の見立てのはじまり/第二章 蛇の古語「カカ」:は じ め に/一 カ ガ チ/二 カ ガ ミ/三 「カガミ」と「カガチ」/四 少彦名神の神格とカガミの舟/五 カ カ シ/六 ホ ウ ヅ キ/七 カ カ/第三章 神 鏡 考は じ め に/一 蛇 と 光 り/二 神 鏡/三 神 鏡 と 蛇/四 古 鏡 と 池/五 古鏡と古墳/六 『捜神記』における大蛇の目と鏡/お わ り に /第四章 鏡 餅 考一 正月の鏡餅/二 鏡餅の種々相/三 オキョウモリ考/四 正月の丸餅/第五章 蛇を着る思想は じ め に/一 マヤ遺跡にみる蛇体の連続三角紋/二 台湾原住民の祖先神蛇造型にみる連続三角紋その他/三 日本における蛇を着る思想/第六章 蛇巫の存在一 日本における蛇巫存在の可能性/二 蛇巫と蛇祭祀/三 蛇飼養の記憶と仏教説話/四 蛇巫の零落とトウビョウ/五 蛇巫の遺したもの(民俗の中にのこる蛇祭祀)/六 ミシャグチ神/第七章 日本の古代哲学は じ め に一 男祖先神としての蛇/二 女祖先神としての蛇/三 脱皮について/四 仮 屋/五 節 折(よおり) の 儀/六 荒世(あらよ)・和世(にごよ)と荒魂(あらみたま)・和魂(にぎみたま)/七 ムケのツイタチ
あ と が き
 

『狐』

第一章 狐 の 生 態:は じ め に/一 狐 の 生 態/二 狐の生態の分析/第二章 日 本 の 狐:一 狐女房型説話/二 狐(きつね) 施 行(せぎょう)/三 狐 飛 脚/四 狐 塚/五 狐の仕置き/六 狐の仇討ち/七 狐名称一覧/お わ り に/第三章  中国 の 狐:は じ め に/一 狐 の 妖 術/二 狐 の 吉 凶/三 狐 の 学 徳/四 狐の徳性(狐の三徳)/第四章 陰陽五行思想と狐:一 陰陽五行思想/二 五 行 循 環/三 五気の配当/四 一年における五行循環/五 五行説図表のよみ方/六 土気の尊貴とその重要性/七 事じ 狐こ/八 陰陽五行思想と狐/九 狐の土気を立証する中国古文献/十 狐の土気を立証する祭りと民話/第五章 稲 荷 と 狐:は じ め に/一 稲荷社創祀暦日と二月初午/二 稲荷鎮祭の社会的背景/三 黒狐の出現/四 稲荷創祀暦日に関する諸説/五 稲 荷 と 朱/六 再び狐と瓠について/七 稲荷(いなり)神は異形(いなり)神か/八 験しるし の 杉/九 白 狐 考/お わ り に/第六章 蛇から狐へ――私見稲荷信仰――一 蛇 信 仰/二 縄 文 の 蛇/三 弥生以降の蛇/四 蛇と稲荷山/五 狐 と 稲 荷/第七章 狐 と 火(その一):は じ め に/一 千 年 の 狐/二 塩 屋 の 狐/三 俗信における狐と火/四 火にさそわれて出てくる狐/五 初午に関する俗信/六 狐の火と童謡/七 狐顕現の二様相/第八章 狐 と 火(その二):は じ め に/一 狐、家に火つくること/二 『老媼茶話』の狐/三 三好想山による狐奇譚/四 『甲子夜話』の狐火譚/あ と が き

索 引


蛇と狐、その忘れられた呪性を解き明かす!

古代信仰の根幹を成す蛇巫をめぐって、祭事におけるさまざまな「もどき」、蛇の造型・伝承に鋭い考証を加えた『蛇』(1979年)と、陰陽五行の原理と応用という独自の視点から稲荷信仰と狐との密接な結びつきを解き明かした『狐』1980年)の2作品を収める。


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