書名:吉野裕子全集 第6巻 全12巻 編者: 吉野裕子 定価:3150円
(本体価格3000円+税150円) |
目次 |
易と日本の祭祀
序
第一章 易:一 易 の 成 立 二 易 の 六 義 三 太極と陰陽二元 四 八 卦
図 五 「三才」と八卦、及び六十四卦 六 八卦象徴事物一覧表 七 易 と
数 八 河 図 九 洛 書 十 九 星 十一 相生と相剋 十二 五行配当表 十三 三 合 の 理 十四 十 干 十五 十 二 支 十六 消 息
の 卦/第二章 易と日本の祭祀:序説 聖徳太子十七条憲法と易 は じ め
に 一 太子憲法に対する諸家の説 二 瀧川政次郎博士の太子憲法説 三 岡田正之博士の太子憲法説 四 岡田説における十七の数の推理 五 岡田説に対する私見 六 『五行大義』にみる九と八の数、及びその意義 七 聖徳太子と蕭吉 八 九・八の数と「天沢履」 九 「天沢履」と十七条憲法/第一節 聖童女・大物忌 一 祭神に密着する聖童女・大物忌 二 伊勢神宮祭神(最強)と大物忌(最弱少) 三 「乾けん」と「兌だ」 四 天
沢 履 五 伊勢神宮祭祀と「天沢履」 六 造酒童女と座摩巫 七 川姫命の名について/第二節 聖童男・戸座 は
じ め に 一 戸座の初見 二 戸座の卜貢 三 竈神の初見 四 「カマ」と「カマド」 五 三 所 竈
神 六 竈神の移動(御竈渡し 七 竈神と戸座 八 易と竈神及び戸座 九 伊勢神宮祭祀と戸座 お わ り に/第三節 易と天照大神 は
じ め に 一 離卦・火 としての天照大神 二 坎卦・水
としての荒祭宮 三 正宮と荒祭宮との相関関係 四 荒祭り・即生レマツリ 五 追求されるバランス 六 荒祭宮と多賀宮との比較 七 祭屋構造にみる水火のバランス 八 神 饌 九 中国古典にみる離卦象徴としての甲殻類 十 伊勢神宮 内・外両宮の諸構造 十一 荒御魂と和御魂 十二 荒祭宮にみられる三つの意義 三 宇宙中枢を象徴する内宮の宮域/第四節 風(長女)
と水(中男) の祭り 〔前篇〕 久高島のイザイホウ 一 聖地・久高島 二 久高島の祭祀制度 三 イザイホウの概要 四 イザイホウの考察 お
わ り に 〔後篇〕 易とイザイホウ及びナージキー 一 易とイザイホウ 二 風(巽)としてのナンチュ 三 風とイザイホウ 四 誇示される「風」 五 「風」強調の推理 六 「風」と「水」の合一 七 水すい風ふう井せい 八 イザイホウと「水風井」 九 「風」強調の真の狙い 十 「風ふう水すい渙かん」 十一 ナージキーと「風水渙」 十二 「風水渙」と「水風井」の比較/第三章 陰陽五行と日本の信仰:第一節 伊勢神宮「三節祭」考 は
じ め に 一 陰陽五行における一年の構造 二 土気について 三 土用の重要性 四 三節祭と土用 五 三 合 の
理 六 土気の三合と神嘗祭 七 辰月祭祀欠落の推 お わ り に/第二節 北辰祭祀としての伊勢大神楽試論 は
じ め
に 一 伊勢神宮の謎 二 伊勢神宮と天武天皇 三 陰陽五行思想の概要 四 現世の常世としての伊勢 五 伊勢神宮の秘神 六 伊勢大神楽の考察 お わ
り に/第三節 陰陽五行と弁才天信仰 は じ め
に 一 弁才天の本質(その発祥と神格の変遷) 二 日本における金光明最勝王経 三 弁才天と金光明経(言語の神霊化としての弁才天) 四 福神としての弁才天 五 陰陽五行による推理 六 三
合 の 理 七 宇賀神についてお わ り に/第四章 陰陽五行と日本の俗信:第一節 鬼門について は
じ め に 一 鬼門の各説 お わ り に/第二節 厄年について 一 厄年の諸説 二 陰陽五行からみた厄年 三 諸体系に対する推理と考察/第三節 死屍呪物について は
じ め に 一 死屍呪物三例 二 陰陽五行による推理 む す び お わ り に
易と日本の祭祀』所収論考初出発表誌・書目一覧表
陰陽五行と童児祭祀
序/第一章 陰陽五行の概要:は じ め に 一 易について(略) 二 易 と 五
行(略) 三 五 行(略) 四 十 干(略) 五 十 二 支(略) 六 消 息 の 卦(略) 七 陰陽五行における童児/第二章 季節の転換呪術と童児:一 土
牛 童 子 二 黒川能(王祇祭)と童児 三 信州諏訪大社御頭祭のお公様 四 京都祇園祭の稚児/第三章 作神としての童児:一 オヒトツモノ 二 高田亥子の暴れ祭 三 「亥子突き」と童児/第四章 制水呪術と童児 一 利根川畔の「大オオ腹ハラ満クチ祭」(泥かけ祭)と童児 二 金刀比羅宮のお頭人様 三 古座河内祭の上臈/第五章 福神童児――ザシキワラシ考:一 ザシキワラシの定義 二 ザシキワラシの特徴 三 童男としてのザシキワラシの本質 四 境に棲む精霊としてのザシキワラシ 五 「旧家」に棲みつく精霊としてのザシキワラシ 六 「家屋」に棲みつく精霊としてのザシキワラシ 七 福神としてのザシキワラシ 八 ザシキワラシの様態 九 「枕返し」という悪戯 お
わ り に/第六章 職業と呼び名――梅王・松王・桜丸と丑松・寅松――:は じ め
に 一 牛飼童における「王」と「丸」 二 丁 稚 三 人柱に立つ松王という童子とその母/第七章 座 摩 巫
いかすりのみかんなぎ考――伊勢神宮の秘神・波波木神によせて――:は じ め に 一 ハハとハハキ
二 ハ ハ キ 神 三 扶鸞について 四 朱と 鷺き 五 須す賀が利りの御おん太た刀ち 六 『延喜式』における座摩巫
お わ り に
『陰陽五行と童児祭祀』所収論考初出発表誌・書目一覧表
索 引
日本古来の信仰世界に渡来の易・五行思想がいかに浸透していったか!
聖徳太子憲法十七条の数の意味、伊勢神宮祭祀に不可欠な聖童女・大物忌など古代信仰をめぐる謎に迫る『易と日本の祭祀──神道への一視点』(1984年)と、祇園祭稚児、大和の暴れ祭、座敷童子など幼い祭祀者が主役の祭や民俗における易・五行思想の深い影響を探った『陰陽五行と童児祭祀』(1986年)を収める。