書名:吉野裕子全集 第7巻   全12巻

者: 吉野裕子

定価:3150円 (本体価格3000円+税150円)
サイズ:A5判上製 404ペ
ージ 刊行日2007年9月 
ISBN978-4-409-54994-0 (教養書/民俗学)

目次

大 嘗 祭
序/第一章 践祚大嘗祭:は じ め に  一 御 禊  二 大嘗祭の概要  三 大嘗祭の原理  四 大嘗祭と伊勢神宮祭祀 /第二章 陰陽五行と伊勢神宮の祭りおよび大嘗祭:T 伊勢神宮の秘神・太一と北斗  は じ め に  一 天照大神と太一  二 伊勢神宮伝承の秘紋  三 中国における北斗七星  四 北極星(太一)と北斗  五 外宮鎮座伝承  六 由貴大御饌  七 外宮に伝承される五節舞/U  祭 宮 考  一 荒祭宮について  二 私見アラマツリノ宮  三 正宮御敷地――荒祭宮に関連して――/V 神衣祭と南斗  一 神衣祭の謎  二 中国古典にみる南斗  三 神 衣 祭  四 南 斗  五 天武天皇の火徳/W 伊勢神宮の祭祀構造  一 伊勢神宮の祭祀構造  二 神楽歌と南斗北斗(瓠形)  三 ユキ・スキ/X 伊勢神宮の祭屋構造  一 伊勢神宮の祭屋構造  二 内宮・外宮の三合構相  三 輸 芒  四 伊勢神宮の謎をとく/第三章 大嘗祭の実相:T 大嘗祭の祭神  一 伊勢神宮祭祀・大嘗祭、その祭祀相似性と祭神の同一性  二 祭祀時間の同一性  三 祭屋における同一性  四 正史にみるユキ・スキ  五 大嘗祭の祭神/U 大嘗祭の神座  は じ め に  一 北斗・南斗経由の神饌  二 神座内諸調度  三 坂枕と沓による北斗・南斗の造型  四 第一神座と第二神座  五 両斗の「斗」部分の拡大造型としての神食薦  六 大嘗宮内調度に関する従来の説  七 古儀と新儀/V 大嘗祭における天皇の礼服  一 天皇の服制  二 袞冕十二章  三 中国皇帝の服制  四 袞冕十二章の起源  五 袞冕十二章の紋様  六 北斗七星の徳  七 織女星の徳  八 宗廟祭祀と北斗・織女の徳  九 北斗七星を背中央に負う天皇の袞衣/W 枕言葉「御食向ふ」の推理  一 枕言葉「御食向ふ」  二 「御食向ふ」の意味  三 「御食向ふ」を枕言葉とする語類  お わ り に/X 大嘗祭における数の種々相  は じ め に  一 「五」について――触媒としての「五」――  二 「三」について  三 「六」について  四 再び、「三」について/Y 造酒童女の推理  一 大嘗祭諸祭事とサカツコ  二 大嘗祭前段諸行事におけるサカツコの主導性  お わ り に/第四章 蒲葵と物部氏  は じ め に  一 原始各民族における蛇信仰  二 物部氏の首領とその系図  三 日本の高倉と南島の舟型屋根家屋  四 ハ ハ 矢  五 崇神天皇(御ミ真マ木キ入イリ日ヒ子コ印イニ恵エ)   六 蒲 葵
後 記
 

持 統 天 皇

第一章 生 い 立 ち:
一 生 誕  二 祖父、及び母の非業の死  三 皇祖母・皇極天皇の性格  四 その幼児体験と人間形成第二章 壬 申 の 乱:一 壬申の乱の一推理  二 壬申の乱勃発とその経過/第三章 五徳終始説と白鳳期の皇位継承:一 五徳終始説について  二 五徳終始説本朝受入れの可能性  三 孝徳天皇「水徳」の推理  四 天智天皇「木徳」の推理  五 天武天皇「火徳」の推理  六 持統天皇「土徳」の推理  七 皇極・斉明天皇の諡号/第四章 天武天皇崩御とその埋葬:一 天武天皇の崩御とその火徳  二 持統による持統のための天武呪術崩御日設定  三 天武天皇の埋葬  四 草壁陵としての高松塚の推理/第五章 持統即位への道:一 持統の決意  二 大津と草壁  三 天武崩御と皇太子草壁  四 皇位最短距離にある草壁と大津  五 陰陽に対置される両皇子の死  六 持統即位演出者――不比等と麻呂――  七 草壁皇子の死――ある白昼夢――  八 持統天皇即位式における麻呂と不比等  九 元明天皇御製中の麻呂  十 太上天皇創始/第六章 持統天皇呪術の種々相: 土気の重用――柿本人麿の起用――  二 水気への配慮  三 風 災 対 策  四 吉野行幸(火気撰用及び水気祈願)  五 藤原京と水気の呪術  六 持統女帝の呪歌/陰陽五行思想の概要:は じ め に  一 易について  二 易 と 五 行  三 五 行  四 十 干  五 十 二 支  六 消 息 の 卦  おわ り に

本書所収論考初出発表誌・書目一覧表索引


天皇即位に密着した日本最大の祭りが秘める様々な謎と皇位継承・政権安定に呪術の限りを尽くした女帝への新視点『大嘗祭』および『持統天皇』を収録

新天皇即位後、その年の新穀をもって神を祭る日本最大の祭り、大嘗祭をめぐって祭神、神座の構造、天皇の礼服などさまざまな謎を追う『大嘗祭──天皇即位式の構造』(1987年)と、呪術に覆われた古代世界のなかでも抜群の存在感をもつ女帝、持統への従来みられない興味津々の推理と新しい視点を示した『持統天皇──日本古代帝王の呪術』(1987年)を収める。


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