書名:吉野裕子全集 第7巻 全12巻 編者: 吉野裕子 定価:3150円
(本体価格3000円+税150円) |
目次 |
大 嘗 祭
序/第一章 践祚大嘗祭:は じ め
に 一 御 禊 二 大嘗祭の概要 三 大嘗祭の原理 四 大嘗祭と伊勢神宮祭祀 /第二章 陰陽五行と伊勢神宮の祭りおよび大嘗祭:T 伊勢神宮の秘神・太一と北斗 は
じ め
に 一 天照大神と太一 二 伊勢神宮伝承の秘紋 三 中国における北斗七星 四 北極星(太一)と北斗 五 外宮鎮座伝承 六 由貴大御饌 七 外宮に伝承される五節舞/U
祭 宮
考 一 荒祭宮について 二 私見アラマツリノ宮 三 正宮御敷地――荒祭宮に関連して――/V 神衣祭と南斗 一 神衣祭の謎 二 中国古典にみる南斗 三 神
衣
祭 四 南 斗 五 天武天皇の火徳/W 伊勢神宮の祭祀構造 一 伊勢神宮の祭祀構造 二 神楽歌と南斗北斗(瓠形) 三 ユキ・スキ/X 伊勢神宮の祭屋構造 一 伊勢神宮の祭屋構造 二 内宮・外宮の三合構相 三 輸 芒 四 伊勢神宮の謎をとく/第三章 大嘗祭の実相:T 大嘗祭の祭神 一 伊勢神宮祭祀・大嘗祭、その祭祀相似性と祭神の同一性 二 祭祀時間の同一性 三 祭屋における同一性 四 正史にみるユキ・スキ 五 大嘗祭の祭神/U 大嘗祭の神座 は
じ め
に 一 北斗・南斗経由の神饌 二 神座内諸調度 三 坂枕と沓による北斗・南斗の造型 四 第一神座と第二神座 五 両斗の「斗」部分の拡大造型としての神食薦 六 大嘗宮内調度に関する従来の説 七 古儀と新儀/V 大嘗祭における天皇の礼服 一 天皇の服制 二 袞冕十二章 三 中国皇帝の服制 四 袞冕十二章の起源 五 袞冕十二章の紋様 六 北斗七星の徳 七 織女星の徳 八 宗廟祭祀と北斗・織女の徳 九 北斗七星を背中央に負う天皇の袞衣/W 枕言葉「御食向ふ」の推理 一 枕言葉「御食向ふ」 二 「御食向ふ」の意味 三 「御食向ふ」を枕言葉とする語類 お
わ り に/X 大嘗祭における数の種々相 は じ め
に 一 「五」について――触媒としての「五」―― 二 「三」について 三 「六」について 四 再び、「三」について/Y 造酒童女の推理 一 大嘗祭諸祭事とサカツコ 二 大嘗祭前段諸行事におけるサカツコの主導性 お
わ り に/第四章 蒲葵と物部氏 は じ め に 一 原始各民族における蛇信仰 二 物部氏の首領とその系図 三 日本の高倉と南島の舟型屋根家屋 四 ハ
ハ 矢 五 崇神天皇(御ミ真マ木キ入イリ日ヒ子コ印イニ恵エ)
六 蒲 葵
後 記
持 統 天 皇
序
第一章 生 い 立 ち:一 生 誕 二 祖父、及び母の非業の死 三 皇祖母・皇極天皇の性格 四 その幼児体験と人間形成/第二章 壬
申 の 乱:一 壬申の乱の一推理 二 壬申の乱勃発とその経過/第三章 五徳終始説と白鳳期の皇位継承:一 五徳終始説について 二 五徳終始説本朝受入れの可能性 三 孝徳天皇「水徳」の推理 四 天智天皇「木徳」の推理 五 天武天皇「火徳」の推理 六 持統天皇「土徳」の推理 七 皇極・斉明天皇の諡号/第四章 天武天皇崩御とその埋葬:一 天武天皇の崩御とその火徳 二 持統による持統のための天武呪術崩御日設定 三 天武天皇の埋葬 四 草壁陵としての高松塚の推理/第五章 持統即位への道:一 持統の決意 二 大津と草壁 三 天武崩御と皇太子草壁 四 皇位最短距離にある草壁と大津 五 陰陽に対置される両皇子の死 六 持統即位演出者――不比等と麻呂―― 七 草壁皇子の死――ある白昼夢―― 八 持統天皇即位式における麻呂と不比等 九 元明天皇御製中の麻呂 十 太上天皇創始/第六章 持統天皇呪術の種々相:一 土気の重用――柿本人麿の起用―― 二 水気への配慮 三 風
災 対 策 四 吉野行幸(火気撰用及び水気祈願) 五 藤原京と水気の呪術 六 持統女帝の呪歌/陰陽五行思想の概要:は
じ め に 一 易について 二 易 と 五 行 三 五 行 四 十 干 五 十 二 支 六 消 息 の 卦 おわ り に
本書所収論考初出発表誌・書目一覧表索引
天皇即位に密着した日本最大の祭りが秘める様々な謎と皇位継承・政権安定に呪術の限りを尽くした女帝への新視点『大嘗祭』および『持統天皇』を収録
新天皇即位後、その年の新穀をもって神を祭る日本最大の祭り、大嘗祭をめぐって祭神、神座の構造、天皇の礼服などさまざまな謎を追う『大嘗祭──天皇即位式の構造』(1987年)と、呪術に覆われた古代世界のなかでも抜群の存在感をもつ女帝、持統への従来みられない興味津々の推理と新しい視点を示した『持統天皇──日本古代帝王の呪術』(1987年)を収める。