書名:文化における〈歴史〉 日独文化研究所シンポジウム 著者: 芦津丈夫・木村敏・大橋良介・高橋義人編 定価:2940円
(本体価格2800円+税140円) |
目次 |
日独文化研究所創立五十周年記念「公開シンポジウム」刊行によせて 財団法人日独文化研究所理事長・所長 岡本道雄
第一部 歴史のはじめと文学
第一章 〈歴史〉のはじめ――軍事と祭り 白川 静/第二章 イスラーム的観点から見た白川学――小田淑子
ディスカッション(大橋良介/白川静/小田淑子/会場)
第二部 歴史のはじめ 生命論・宇宙論的立場から(二〇〇一年)
第三章 〈生命の歴史〉なるもの 日高敏隆/第四章 自然という古文書 松井孝典
ディスカッション(大橋良介/松井孝典/木村敏/日高敏隆)
第三部 近代の諸相と射程(二〇〇二年)
第五章 真・善・美と近代文明 川勝平太/第六章 ホイッグ史観を超えて――異文化理解としての歴史 村上陽一郎
ディスカッション(大橋良介/高橋義人/川勝平太/村上陽一郎/会場)
第四部 今よみがえるゲーテ時代の歴史観(二〇〇三年)
第七章 芸術について歴史的に語ること――ドイツ・ロマン主義をめぐって 小田部胤久/第八章 「大きな歴史」か「小さな歴史」か――ゲーテ『色彩論』歴史観に学ぶ 高橋義人
ディスカッション(大橋良介/木村敏/小田部胤久/高橋義人/会場)
第五部 歴史の理念・歴史の語り(二〇〇四年)
第九章 歴史認識と歴史叙述――「ナラトロジー(物語り論)」の視点から 野家啓一/第十章 理念と歴史――カントの現代的意義 今道友信
ディスカッション(大橋良介/野家啓一/今道友信/会場)
あとがき
編者・内容紹介 |
芦津丈夫 あしず たけお
1930年生まれ。京都大学名誉教授。2001年死去。著訳書:『ゲーテの自然体験』(リブロポート、1988年)、『ゲーテ全集13』(潮出版、1980年)ほか。
木村 敏 きむら びん
1931年生まれ。京都大学医学部教授を経て、現在河合文化教育研究所主任研究員。京都大学名誉教授。著訳書:『木村敏著作集全8巻』(弘文堂、2001年)、ヴァイツゼッカー『生命と主体』(人文書院、1995年)ほか。
大橋良介 おおはし りょうすけ
1944年生まれ。京都工芸繊維大学教授を経て、現在大阪大学大学院教授。著書:『<切れ>の構造』(中央公論社、1986年)、『西田哲学の世界』(筑摩書房、1995年)ほか。
高橋義人 たかは しよしと
1945年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科教授。著書:『形態と現象 ゲーテと〈緑の自然科学〉』(岩波書店、1988年)、『グリム童話の世界』(岩波新書、2006年)
〈歴史〉をテーマにした10人の碩学による講演と濃密なディスカッション
2000〜2004年にかけ日独文化研究所で開催された〈歴史〉をテーマにしたシンポジウムの記録。白川静、日敏隆、松井孝典、川勝平太、野家啓一、今道友信など10人の碩学による講演とディスカッションを収める。『文化における〈自然〉』(1996年)、『生命の文化論』(2003年)に続く、日独文化研究所創立50周年記念出版の第3弾。3部作完結。