書名:
デュシャン ミロ マッソン ラム

著者:ミシェル・レリス
訳者:
岡谷公二編訳

価格:3900円
サイズ:
A5判上製 260ページ 刊行日2002年9月 
ISBN4-409-10016-5 (専門・教養/美術批評)

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目次
マルセル・デュシャン
マルセル・デュシャンの工芸/彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも/キュビスム展

ジョアン・ミロ
「ジョアン・ミロをめぐって」、付載「修正と加筆」/ジョアン・ミロ/ミロのために彫刻した 栗(マロン)/ジョアン・ミロ/バレエ「子供たちの遊び」の舞台装置

アンドレ・マッソン
伝記抄/アンドレ・マッソン/闘牛士(マタドール)の画家アンドレ・マッソン/『アンドレ・マッソンとその世界』から:アンドレ・マッソン/手の砂漠/アンドレ・マッソン/スペイン(一九三四〜一九三六)/大地/神話/偶像/肖像画/マルティニク島、蛇使いの女/アンドレ・マッソンの想像世界/手綱をはなたれた線/アンドレ・マッソンとともに祝祭を/ブロメ通り四十五番地/演劇人アンドレ・マッソン

ウィフレード・ラム
ウィフレード・ラム/ウィフレード・ラムに/ジレンマ/ウィフレーどのために/穂、あるいは墓碑銘

レリスとマッソン、ラム――解説にかえて/図版一覧/初出一覧/主要人名索引


著者・内容紹介

ミシェル・レリス
 1901年パリ生れ。作家・民族学者。ルーセルの影響を受け20歳頃より本格的に 詩作を開始、やがてマッソンの知遇を得て、24年にシェルレアリスム運動に参 加。29年プルトンと対立しグループを脱退、友人バタイユ主幹の『ドキュマン』 誌に協力。31年ダカール=ジプチ,アフリカ横断調査団に参加,帰国後は人類 博物館に勤務、民族学者としての道を歩む、37年バタイユ,カイヨワと社会学 研究会を創立するが,第二次大戦勃発のため活動は停止、戦中はレジスタンス に加わり,戦後,サルトルらと 「レ・タン・モデルヌ」誌を創刊。特異な語彙 感覚を駆使した告白文学の作家として文壇で活躍、晩年までその文学的活動は 衰えることはなかった。90年没、
文学的著作:『成熟の年齢』(1939)、四部作 『ゲームの規則』(1948−76)、『オランピアの 頸のリボン』(1981。<1999・邦訳刊行、人文書院)、民族学的著 作に『幻のアフリカ』(1934)、『ゴングルのエチオピア人における憑依とその 演劇的諸相』(1958)、『黒人アフリカの芸術』(1967)ほか多数ある。


鬼才レリスによる、もうひとつの「シュルレアリスムと絵画」

ブルトンやバタイユらと交流のあった若き詩人、『幻のアフリカ』を残した民族学者、特異な語彙感覚を駆使し遠大な『ゲームの規則』を著した自伝作家……。文学者、民族学者として著名なレリスには美術批評家としての顔がある。本書は、レリスのこの知られざる一面を初めて紹介した『ピカソ ジャコメッティ ベイコン』1999年刊、)の続篇。前作がリアリズムの三巨匠を扱ったのに対して、本書は四人のシュルレアリスム画家が主人公になる。そして今回も「愛するものだけについて語る」というレリスの原則は貫かれている。デュシャン、ミロ、マッソン、ラムについて書かれたほぼすべてのテクストを独自編集。カラー口絵と詳細解説を付す。


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