書名:デュシャン ミロ マッソン ラム 著者:ミシェル・レリス 価格:3900円 |
目次 |
マルセル・デュシャン マルセル・デュシャンの工芸/彼女の独身者たちによって裸にされた花嫁、さえも/キュビスム展 ジョアン・ミロ アンドレ・マッソン ウィフレード・ラム レリスとマッソン、ラム――解説にかえて/図版一覧/初出一覧/主要人名索引 |
著者・内容紹介 |
ミシェル・レリス
1901年パリ生れ。作家・民族学者。ルーセルの影響を受け20歳頃より本格的に
詩作を開始、やがてマッソンの知遇を得て、24年にシェルレアリスム運動に参 加。29年プルトンと対立しグループを脱退、友人バタイユ主幹の『ドキュマン』
誌に協力。31年ダカール=ジプチ,アフリカ横断調査団に参加,帰国後は人類 博物館に勤務、民族学者としての道を歩む、37年バタイユ,カイヨワと社会学
研究会を創立するが,第二次大戦勃発のため活動は停止、戦中はレジスタンス に加わり,戦後,サルトルらと 「レ・タン・モデルヌ」誌を創刊。特異な語彙
感覚を駆使した告白文学の作家として文壇で活躍、晩年までその文学的活動は 衰えることはなかった。90年没、
文学的著作:『成熟の年齢』(1939)、四部作 『ゲームの規則』(1948−76)、『オランピアの
頸のリボン』(1981。<1999・邦訳刊行、人文書院)、民族学的著
作に『幻のアフリカ』(1934)、『ゴングルのエチオピア人における憑依とその 演劇的諸相』(1958)、『黒人アフリカの芸術』(1967)ほか多数ある。
鬼才レリスによる、もうひとつの「シュルレアリスムと絵画」
ブルトンやバタイユらと交流のあった若き詩人、『幻のアフリカ』を残した民族学者、特異な語彙感覚を駆使し遠大な『ゲームの規則』を著した自伝作家……。文学者、民族学者として著名なレリスには美術批評家としての顔がある。本書は、レリスのこの知られざる一面を初めて紹介した『ピカソ ジャコメッティ ベイコン』(1999年刊、)の続篇。前作がリアリズムの三巨匠を扱ったのに対して、本書は四人のシュルレアリスム画家が主人公になる。そして今回も「愛するものだけについて語る」というレリスの原則は貫かれている。デュシャン、ミロ、マッソン、ラムについて書かれたほぼすべてのテクストを独自編集。カラー口絵と詳細解説を付す。