書名:フランスの解体? ―もうひとつの国民国家―

著者:西川長夫

サイズ:四六判上製 308ページ 本体価格2400円
ISBN4-409-23032-8 (専門・教養/社会)

《目次》
T フランス文化への疑い/フランス・イデオロギーをめぐって
U パリ・1968年5月の記録/1968年5月 壁の言葉
V 革命200年のパリ、そして日本人/フランス革命の功罪/フランス革命200年とリン・ハント/ハイチ革命とフランス革命
W ナショナリティ概念を越えて

           ―欧州連合とポスト国民国家時代の可能性― 
   多文化主義の観点からみたヨーロッパ統合
           ―地域と移民の問題を中心に―
   欧州連合と文化摩擦/多文化主義とアジア
X 現代における「翻訳」の問題
         
―いま仏和辞典を作ることは何を意味するか―
   
フランス的明晰とは何か
         
―言語と精神―

《内容》
「フランス・イデオロギー」とは何か。
「人権」や「自由・平等・友愛」はフランス共和政の国家イデオロギーであった。フランス革命以降に形成された国民国家の諸装置や文明・文化概念は、68年の五月革命や89年以降のヨーロッパ統合=グローバル化の中で、どのような葛藤を経験し変容を迫られているのか。ポスト国民国家の時代に向けた「フランス」の大胆な脱構築、衝撃のフランス論。

西川長夫 にしかわ ながお
1934年生。1960年京都大学文学部フランス語フランス文学科卒業。65年京都大学文学研究科博士課程修了。67−69年パリ(ソルボンヌ)大学留学。75−77年パリ第三大学東洋語東洋文化研究所講師。83−85年モントリオール大学客員教授。現在、立命館大学国際関係学部教授。
[主著] 『国民国家論の射程―あるいは〈国民〉という怪物について』(柏書房、1998年)
  『地球時代の民族=文化理論―脱「国民文化」のために』(新曜社、1995年)  『国境の越え方―比較文化論序説』(筑摩書房、1992年)  『フランス近代とボナパルティズム』(岩波書店、1984年) 他多数
[共編著書]『世紀転換期の国際秩序と国民文化の形成』(柏書房、1999年)
       
『アジアの多文化社会と国民国家』(人文書院 1998年)

       『多文化主義・多言語主義の現在』(人文書院 1997年)

       『ヨーロッパ統合と文化・民族問題』(人文書院 1995年)
       他多数 

 

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