書名:
【叢書*文化研究5】人類学の周縁から対談集

著者:ジェイムズ・クリフォード
訳者:星埜守之

定価:2520円 (本体価格2400円+税120円)
サイズ:四六判上製 204
ページ 刊行日2004年12月 
ISBN4-409-53032-1 (専門・教養/人類学・現代思想)

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目次
三度目の思考/1 ジョゼ・レジナルド・ゴンサルヴェスとの対談/2 アレックス・コールズとの対談/3 マヌエラ・リベイロ・サンチェスとの対談/4 ロバート・ボロフスキーとの対談/5 大田好信との対談

訳者あとがき/文献案内/人名索引


著者・内容紹介

著者:James Clifford   ジェイムズ・クリフォード
1945年生。カリフォルニア大学サンタクルーズ校(意識の歴史プログラム)教授。
著書:『文化を書く』(G・マーカスと共編、1986/紀伊国屋、1996)、『文化の窮状』(1988/人文書院、2003)、『ルーツ』(1997/月曜社、2002)など。

訳者:星埜守之 ほしの もりゆき
1958年生。東京大学大学院博士課程中退。白百合女子大学文学部教授。フランス文学・思想。
著書:『シュルレアリスムの射程』(共訳、せりか書房、1998)、『文化解体の想像力』(共著、人文書院、2000)、
訳書:ジェニウー=ジャンドロン『シュルレアリスム』(共訳、人文書院、1997)、ブルトン『魔術的芸術』(共訳。、河出書房新社、1997)、シェモワゾー『テキサコ』(平凡社、1997)、マキーヌ『フランスの遺言書』(水声社、2000)、プチ『モリニエ、地獄の一生涯』(人文書院、2000)、クリフォード『文化の窮状』(共訳、人文書院、2003)、フランケチエンヌ『月光浴』(共編訳、国書刊行会、2003)など。


クリフォード思想の来歴と全体を凝縮した好著

土地と一体不可分のものという「文化」の捉え方はもはや通用しない。現今のグローバリゼーション下の人々のあり方を理解する上でも、また、パレスチナ問題といった現実政治の課題を考える上でも、「文化」や「アイデンティティ」の概念自体を再考しないかぎり、何ら有効な手立ては得られない。『文化の窮状』(人文書院、2003年)や『ルーツ』(月曜社、2002年)などの著作を通じて、いちはやくその方向性を示したのが、本書の著者クリフォードである。人類学の周縁に位置しながら、そこから、人文諸学の地盤全体にパラダイム変換を迫るダイナミックな思想の背後には、近代を脱植民地化の過程とクロスさせながら捉えるような大きな持続的な歴史感覚がある。本書は、さまざまな地域と専門の5人の研究者とのインタヴューで、クリフォードの思想の全体像をコンパクトに提示する好著。


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